「暮らしのおへそ vol.36」いよいよ明日発売! ダイジェスト後編です!

昨日に続き、「暮らしのおへそ vol,36」のご紹介です。
こうして、実際に雑誌になった記事を改めて書く度に思います。
ああ、このこと、もっとページの中でお伝えできたらよかったなあ〜って。

雑誌って、パラパラめくっていると、すべてが均一に見えます。
でも、その中には、「ここだけはぜひ読んでほしい!」
という作り手、書き手の、思わず二重丸で囲みたくなる場所が存在するのです……。

そこを、このサイトで本誌とは別のご紹介の仕方で綴ってみたいなと思います。

まずは、昨日の続きの「家族をケアするおへそ」。

上田淳子さんの「両親においしいご飯便を届ける」というおへそです。

私のように、関西と東京、というように、両親と離れて住んでいると
「ちょっとご飯を作りに……」というわけにはいきません。

うちでは、まだ母がなんとかキッチンに立っているので、
年老いた両親は、自分たちで食事ができるけれど、
もし、母が倒れたら……とか、具合が悪くなったら、
ご飯はどうしよう? って頭の隅で考えていました。

まさに上田さんも、数年前に夫のお母様が倒れ入院。
一人で暮らさなくてはいけなくなったお義父さまのために考え出したのがこの「ご飯便」でした。

もうね〜、これ、すごい大発明なんです!

白身魚に下味をつけて、プチトマトをのせて、クッキングペーパー包んで冷凍する……。
そんなおかずを数種類ためておいて、
まとめてクール便で送るというもの。

我が家では、まだその必要はないけれど、この取材の後、さっそく真似して作ってみました。
冷凍して、解凍したら、どんな味になるか、
自分で試してみようと思ったというわけです。

これが、めちゃおいしい!
そして、新たな発見が、両親のためだけじゃなく、
自分のためにもすご〜く役立つってこと。

この冷凍おかずを冷凍庫にストックしておくと、
忙しくて帰りが遅くなったときなどに、すぐにご飯ができるのです!

すご〜い!
今、我が家の冷凍庫にも、このクッキングペーパー包みのおかずが入っています。

詳細は、ぜひ記事をご覧くださいね〜。

こちら、我が家の冷凍庫の中のもの。中はしゃけが入っています。

次に、取材させていただいたのが、
Dajaの板倉直子さんがディレクターを務める「ハンドルームウイメンズ」の服を
作っていらっしゃる「エブリマン」というアパレル会社を営む、藤澤緑朗さんと奥様の陽子さん。

以前から、展示会に行ったり、ご飯をご一緒したりしていて、
その中で陽子さんから実母と義母のふたりを特別養護老人ホームへ入れ、
それまでがすご〜く大変だった、という話をちらりと聞いていました。

介護施設ってどういうものなんだろう?

うちの両親だったら、絶対イヤって言うだろうなあ。
そんなとき、どうしたらいいんだろう?

とお話を伺ってみたくてたまらなくなりました。

今回「みなさんの何かしらの参考になれば……」と、快く取材をお引き受けいただいて
これまでのお話を、年表にそって詳しく伺いました。

中でも印象に残ったのが、いろいろ悩む中で、ホームドクターの方に言われたという言葉。

「罪悪感を持っちゃダメ。自分たちの暮らしを大事にしなくちゃ」。

大変だったお話を、持ち前の明るさで、ユーモアたっぷりに語ってくださったご夫婦。

ふたりの母とおふたりのすったもんだの物語をぜひじっくり読んでみてください。

3章は「お風呂のおへそ」。

みんなどんなバスタイムを過ごしているんだろう?
ただ、体を清潔にするだけでなく、お風呂ってもっといろんな作用を持っている場じゃないかな?
と思い、3人の方に取材をお願いしました。

ひとりめが、挿花家の雨宮ゆかさんと、写真家の雨宮秀也さん夫妻。
なんとおふたり、都会のちょっとはずれにすみながら、薪風呂生活をしていらっしゃるのです。

つまり、薪をたかないとお風呂に入れない……。
うわ〜!それ、面倒くさくない?
と思ったのですが、
近所の森の管理を任され、そこで木を切り、薪を作り、お風呂を沸かすと、
自分で自然を循環させているような手触りが感じられるのだとか。

そして、どんなに疲れていても、どんなに落ち込んでも
「お風呂に入れば大丈夫!」と思えるようになるそう。

そんなおふたりの暮らしをぜひご覧ください!


続いては、メガネスタイリストの藤裕美さん。
そう!以前私がメガネを作ったことを書いた方です。

藤さんとは、阪急うめだ本店での「大人になったら着たい服」のイベントで、
一緒に店頭に立って、いろんなお話をしました。
その中で毎日百貨店が閉店して、片付けてから、
銭湯に行って、帰ってから、キッチン付きのホテルで自炊をしている、
と聞いて驚きました!

もうね〜。
その藤さんの話がめちゃくちゃ面白いのですよ。

あれがおいしい。
あの銭湯のお湯がすばらしい。
そして、
メガネって、健康のためにとても大事!

すべてを同じ熱量で語られる……。

そこで今回、藤さんのお風呂ライフを取材させていただきました。

眼精疲労に役立つというマッサージグッズもご紹介いただいています。
ぜひゆっくり見てみてくださいね。

料理家、サルボ恭子さんのバスタイムは、
すべてのスイッチを切ってなにもしない。
というものでした。

常に忙しく立ち働いているからこそ、
お風呂の中が唯一「なんにもしない時間」。

キャンドルを灯し、音楽を聞きながら、
ぼ〜っとお風呂につかって、
自分につながっているすべての回路をはずす‥‥。

そんなお風呂の時間って、すばらしいなあと思いました。

このほか、「ちいさなおへそ」では、
世界に誇れるシャツ生地「遠州織物」でシャツを仕立てているブランド「HUIS」をご紹介。

シャトル織機を使い、極細の糸でゆっくり高密度に織ったシャツは、ふわふわなのに丈夫。
糸度袖を通すといやみつきになるそう。
こちらもぜひチェックしてみてくださいね〜。

今回の取材も、本当に楽しいことばかりでした。

みなさんにお話を聞き、新しい発見をし、そして自分の暮らしに取り入れてみる……。
「おへそ」は、読んだ後が楽しいのです。

いよいよ明日8月30日(水)発売。
amazonでも今なら予約販売受け付けています。

みなさんの「おへそづくり」のお役にたったら嬉しいです。

 

今日もいい1日を〜。

 


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