「暮らしのおへそ」vol.36 いよいよ発売です〜!

じゃじゃじゃ〜ん!

「暮らしのおへそ vol36」の見本誌があがってきました〜!
いよいよ、8月30日(水)発売です!

今回の表紙は冷蔵庫!
今までの「おへそ」の中では、いちばん生活感のある写真かもしれません。
中で紹介した、編集者の堺あゆみさん宅の冷蔵庫です。
めちゃくちゃきれいでしょ〜!
私なんて、冷蔵庫を写真になんて撮れない! 笑
そのきれいの秘密はまたのちほど……。

今回も、どの取材も楽しかったなあ〜。
「へ〜〜〜!」と自分の中で、新たな扉が開くことがいっぱいでした。

ちょっとだけご紹介しますね。

 

巻頭は木村多江さん。

まじめで、優等生だったという多江さん。
でも、どこかにアバンギャルドな自分も潜んでいて、
いつも頭の上にフタをされているような、窮屈な思いでいたそうです。
女優になってからも「怒っている芝居」しかできなくて、「本当に怒りを爆発させる」ことができない……。

そんな多江さんのフタがパカっと開いた瞬間についてお話をしてくださいました。

怒るときに、本当に怒る。
悲しいときに、本当に泣く。
嬉しいときに、心置きなく笑う。

そんな人になるって、結構難しいものなんですよね……。

多江さんの「自分のフタの開け方」をぜひ、読んでいただきたいです!

1章は「冷蔵庫の前とあと」のおへそをご紹介。

冷蔵庫に入れる前に、どこでどんな買い物をしているのか。
冷蔵庫に入れた後に、どうやって忙しい日々の中、家族のご飯を作っているのか……。

まずご登場いただいたのが、こぐれひでこさん!
食いしん坊なご夫婦は、2週間に3回、買い出しツアーに出かけます。
魚はここ。卵はここ。野菜はここ。パンはここ。
と決まっていて、その買い出しは、まるで遠足みたい!
そこに同行させていただきました。

この取材でいちばん心に残っているのが、
最近、キッチンに立つようになった、という夫で、超有名写真家でもある小暮徹さんのひとこと。
「だって、最近暇ですから」。って……。

同級生で76歳。
いちばん忙しい時期を終え、時間がたっぷりでき、
そこで改めて見つけたお楽しみの種って……。

それが、「冷蔵庫の中から『なんでもない日』のスパイスを取り出す」
ってことでした。

次に取材させていただいたのは、一昨年に息子を出産したばかりという、
「ヤエカ」の井出恭子さん。
小さな子供がいると、せっかくご飯を準備しても、とたんにぐずって熱々を食べられなかったり……
ということが続き、
いつでも、どこからでも食べ始められる、鍋料理がメインになったそう。

でも、それが単なる鍋料理じゃないんです!
鶏肉で出汁をとり、ナンプラーで味付けをして、クレソンやトマト、ミントなどをたっぷりいれた
夏の鍋のおいしかったこと!

子供用にはうどんをいれて。大人用には山椒オイルやラー油をプラスして。

この鍋を味見させていただいて、めちゃくちゃおいしかったので、
私もさっそく家に帰って真似をしました!

そして!
表紙にもなった堺あゆみさん。
堺さんは、金曜日に冷蔵庫をすべてリセットし、
その日は、残り野菜でミネストローネを作ったり、
冷凍ピザで娘さんたちに「ピザナイト」を過ごしてもらったり。

空っぽになった冷蔵庫をきちんと水拭きし、その日届いた生協の食材を詰めます。
こうして、冷蔵庫に「はじまり」と「おわり」をつくる……。

それが、あの表紙の写真にもなった美しい冷蔵庫だったというわけです。

どうして「はじまり」と「おわり」を作ったのか……。
そこにはふか〜い訳がありました。

そこをぜひ読んでいただきたいです!

2年前に、東京から夫の実家である古民家に移住した文筆家の山本ふみこさん。
買い物の仕方も変わり、
今は、メガパックで肉を買うなど、大量に買って、ちまちま使い「すってんてんに食べ切る」ようにしているのだとか。

その食べ切るプロセスを、ぜ〜んぶ取材させていただきました。

なにより私が心に残ったのが、
「すってんてんは怖くない」ってこと。

「あさってより先は、見ない」(清流出版)というご著書を出されている山本さん。

まだ起きていないことまでを心配しないで、
毎日をおもしろがって生きればいい。

そんな山本さんの生き様が冷蔵庫に詰まっておりました。


2章は「家族をケアするおへそ」。

私自身が両親のプチ介護を経験し、ぜひ知りたいと思ったテーマです。
おへそラジオでもご紹介していますので、こちらも聞いてみてくださいね。

まずは、お米農家の山崎さんち。
瑞弥さんのお母様を広島から呼び寄せたけれど……。

でも一緒には住まない。
そんな決断をした瑞弥さん。

81歳になられるお母様、照子さんとの距離の取り方、
ケアするけれど、自分の家族の生活パターンをきちんと守る強さ。
そのクレバーな考え方に、なるほど〜とうなることばかり。

でも、なにより嬉しそうで、楽しそうなお母様の様子に心を打たれました。

颯爽と自転車で田んぼに向かう姿や、
娘夫婦、孫たちと、田んぼを眺めながらお弁当を食べる姿、
めちゃくちゃいいでしょ〜。

ここまでくるまでのストーリーをぜひじっくり読んでみてくださいね。

作家の甘糟りり子さんは、89歳のお母様と暮らされています。

鎌倉にあるご実家の素敵だったこと!
四季折々に咲く庭の草花。
数寄屋造りの日本家屋と、福井県から移築した合掌造りの家を合体されたお住まい……。
もう、ため息が出るほどでした。

でも、庭も古い家も手がかかるのも事実……。
そして、毎日のご飯づくりもリリ子さんが担当。

その中で、季節が変わる度に近所の和菓子屋さんにお菓子を買いに行き……
とお母様が続けてきた歳時記を受け継いで……。

面白かったのは、おふたりのやりとりです。
言いたいことをポンポン言い合う。
怒って、喧嘩して、でもまた「これ、おいしいわね」と食卓を囲む……。

担当してくれた和田さんが書いてくれた言葉が印象的でした。

「日常の『できる』『できない』にかかわらず、凛として生きることはできるかもしれないという気がします」。

まだまだ続くのですが、長くなるので、後編はまた明日。

「暮らしのおへそ vol36」、8月30日(水)発売です。
(地方によっては遅れることもあります)
amazonでも予約が始まっています。

よかったらぜひお手にとってみてくださいね。

みなさま、今日もいい1日を〜。


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