【カナのお暇】episode_7 カナ、大海を知る?

皆さま、こんにちは。
ライター塾6期生の川阪果奈です。

この連載『カナのお暇』では、私の退職話を漫画『凪のお暇』に重ねながら、人生リセットストーリーとして綴っています。

さて、私は、朝ドラ『ばけばけ』を毎日楽しみに見ています。日に日に世界が悪くなる~という主題歌「笑ったり転んだり」にも泣かされています。そんなじゃだめだと焦ったり、これでもいいかと思ったり、野垂れ死ぬかもしれないけど、落ち込まないで諦めないでいかねばと思っております。

そんなドラマ大好きっ子である私は、今から数年前、ドラマの撮影現場に遭遇したことがきっかけで、会社を退職したのですが、在職中に保育士資格試験の勉強をしたことによって世界が広がった!という前回「episode_6 カナ、紅茶に感動?」からの続きです。 よろしければお付き合いください♪

 

ミモザのリース

2月は寒くて苦手ですが、ミモザに会えるのは嬉しいです。

 

アナログ脱却計画

突然ですが、皆さまは、「インターネット」に対してどんなイメージをお持ちでしょうか。

現在私は、このように有難い場を得て、WEBで自分の話を公開させていただいていますが、OL時代には考えられないことでした。
WEB上に自分のことを書くなんて、怖くないんですか?と。インターネットを極端に恐れていたのです。

私は、黒電話もワープロもプリントゴッコも使っていたぐらいなので、デジタルネイティブではありません。
インターネットやパソコンの使い方は、大学の必修授業で学び、18歳の私は思いっきりビビらされました。
「インターネットに一度流れた情報は、絶対に回収できないから気をつけろ」と。
おおおお、おっかない。インターネット、おっかない。生涯、私は閲覧のみで生きていこうと誓いました。

その後、就職した会社は、電話・FAX・朝礼の世界でした。信じられるのは紙とペン。「今、メール送りました」という電話連絡、インターネット接続=情報流出という思い込み…。
18歳の私が抱いた「インターネット、おっかない」というイメージは、長い年月をかけて増幅され強固なものとなり、やがて令和の時代を迎えました。しかし、世の中の人たちはもっと気軽に、発信やら交流やらを楽しんでいるような気がする…。もしや、みんな、そんなにビビってない?

 

疑問はやがて焦りに変わり、「私、アナログすぎてやばい」と、新しい時代を生きていく自信がなくなりました。
「生涯、閲覧のみ」と誓って約20年。果たして私は、このままで良いのか?本当は、インターネットと仲良くなりたい。でも、何から始めて良いのかわかりません。

会社を退職することにした私は、自分に足りないスキルを何か身につけたいと思い、デジタルハリウッド(以下、デジハリ)というWebデザインスクールの門を叩きました。
退職が決まった翌月に、自宅から通いやすいところに開校したことにご縁を感じたのです。半年間のカリキュラムで、Webデザインを学ぶことにしました。

 

デジタルハリウッド

デジハリは素敵な空間で、通うのが楽しかったです。

 

私がオバサンになっても

私はもともと、”作る”ことを習うのが好きで、「子ども服を作ってみたい」と、CHECK&STRIPEのワークショップに通っていたこともあり、デジハリに入学したのもほぼ同じノリでした。WEBサイト、作ってみた~いと。ついでに、デジタルに強くなって、アナログを脱却した~い!と。

しかし、私は間違っていました。デジハリはプロ養成所。そんなノリで入学して良いところではなかった!!
というか、WEBサイトを作るということ自体が、思っていた以上に大変な作業だったのです。

超アナログな私の素地では、習得すべき知識と技術が膨大すぎて途方に暮れました。山がデカい。高尾山ぐらいかと思っていたら富士山でした。しかも、私、ひらひらのロングスカートで山に来てしまいました。明らかに、装備も不足している上に、若くもない。

想定はしていましたが、周りの生徒さんはもちろん、スタッフや先生方まで、総じてお若い。
平均年齢が50歳を超える会社で働いていたので、若い人だらけの環境に驚き、急に年を取った気分になりました。
だって、私と同い年の人は、業界の重鎮クラスなのですから…。

しかし、自分の腕とセンスを磨き、常に知識をブラッシュアップしてフリーランスとして生きてきた先生方と知り合えたことは、まさに社会勉強という感じでした。長く社会人をやってきましたが、これまで私は、ものすごく甘えてサボってきた部分があると痛感しました。

それにしても…、スゴイ先生でも髪色は緑だったり金髪だったり、ファッションもおしゃれというか奇抜というか。まさに”クリエイター”なのだけど、街ですれ違ったら避けてしまいそうな若者と「生徒」として関わることは、とても刺激になり、さび付いた思考を破壊してくれました。

 

バルコニー

バルコニーもありました。

 

環境が変われば、思考が変わる

時をさかのぼりますが、デジハリに入学するにあたって、自分のノートパソコンが必要になりました。
久しぶりにパソコンを入手してワクワクしていたところ、一田さんのライター塾の募集がありました。

みなさん、パソコンの画面に並ぶ文章のもっと下に「書く」という力を持っていらっしゃる。

ただ、地面がちょっと凸凹で、芽吹くときになかなか外に出ることができない。
その表面の石を取り除き、箒でシュシュッと掃くのが私の役目です。
土台が整えば、思いを自由に綴ることができる……。

そうやって「整えていくプロセス」は、意外に心地よく、心の整理整頓にもなります。

一田さんが、箒でシュシュッ?なんと贅沢な機会!私もこの快感を味わってみたい…。

でも、私なんぞが参加しても良いのだろうか?と逡巡しましたが、新品のパソコンを使う良い機会だと、思い切って応募しました。

この行動もまた、私の環境を変えてくれるものとなり、「生涯、閲覧のみ」を誓っていた私が、反対側へ渡る大きなきっかけになりました。

 

ライター塾の思い出

ライター塾は、夢のような2日間でした!

 

もうひとつ、”閲覧の反対側”へ渡るきっかけとなったのが、「みんなのメルカリステーション」です。
ここでは、メルカリに関する相談や梱包資材の販売、メルカリを使いこなす講座が、毎日無料で開かれていました。

私は、出品講座に参加してみたのですが、そこはすべて”匿名”の世界。
参加者も講師も匿名で、ふしぎなお名前の先生は、出品デビューの我々にこうおっしゃいました。

「まずは9個、出品してみましょう。そうしたら、自分のトップ画面が埋まって、”メルカリやってる風”になりますから、まずは9個です!9個なら、できる気がしませんか?」

します。できる気がします。9個、出品してみます!

匿名という気楽さと、講座内で試しに出品した子供服が瞬殺で売れたというビギナーズラックもあり、メルカリの面白さが分かった気がしました。

なんだかものすごくビビっていたけど、一つ一つクリアしていけば全然怖くないんだな。
「生涯、閲覧のみ」の誓いは、こうして徐々に緩んでいきました。

 

デジハリの思い出

夜、夫が帰宅後に、デジハリに行くことも。

 

大海を知る

昔は、色んなWEBサイトを次々に閲覧することを「ネットサーフィン」って言っていましたよね。

「生涯、閲覧のみ」だった頃から、私はよくネットサーフィンをしていましたが、サーファーというよりは遠巻きに海を眺めているような気持ちでした。インターネットという情報の海との付き合い方は、人それぞれですが、私はビビりながらも、徐々に泳げるようになった気がします。

それは気持ちの問題で、自分一人で思考を変えよう!と思ってもできるものではなく、環境の変化と人との出会いが不可欠でした。

 

環境の変化と人との出会いと言えば、漫画『凪のお暇』では、「スナック バブル」を思い出します。

お暇中の凪ちゃんは、ひょんなことから出会ったスナックで、ボーイとしてアルバイトをすることになるのですが、ママや従業員、お客さんたちとの交流によって凪ちゃんは変わっていきます。

今までの自分の思考や、行動パターンを振り返り、至らぬ点を反省し、モラハラの元カレ・慎二のことを「実は尊敬していた」と気づく場面も!

突然、世の中を尊敬し始めるところは、身につまされました。
私もデジハリの課題にヒーヒー言いながら、OL時代の色んなことを反省しました。

なんで今まで気づかなかったんだろう?というようなことばかりですが、環境が変わらないとなかなか気づけないのかなと。
私の場合は、スナックではなく、デジハリで実感したのでした。

 

続く。

 

クリームパン

オヤツはマストです!

川阪果奈

川阪果奈 / KANA KAWASAKA

大学卒業後、保険会社の一般事務職として15年勤務し、第二子妊娠中に退職。その後、デジタルハリウッドSTUDIO吉祥寺にてWebデザインを学び、現在はブログサイトの運営などを行う。夫と娘と息子の4人家族。ライター塾6期生。

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