「私を見つけてプロジェクト」始まります! 葉山の整体、はり灸、漢方茶の施術所「kibaco」vol.1 家に持って帰ることができる整体って!?

 

葉山の山の上にある一軒家 整体、はり灸、漢方茶の施術所「kibaco」を訪ねました

以前、このサイトで告知をした「私を見つけてプロジェクト」が、いよいよ始動しました!

「私はここにいます。誰か見つけて!」と思っている方が、販売したいもの、知ってほしいお店や教室、
みんなにシェアしたい価値観、自分らしさ……を、写真と文章で紹介する、というこの企画。
応募してくださる方なんているかしら……とドキドキでスタートしましたが、
たくさんの方が申し込んでくださいました。

その中で、いちばん最初にメールをくれたのが、神奈川県葉山で、整体、はり灸と漢方茶で、体と心を整える施術所を営んでいる、小牧翼さんと咲子さんでした。
記念すべきプロジェクトの第一号! さっそく葉山の山の上にある施術所を訪ねてみました。

逗子駅からタクシーに乗り、「えっ?こんなところ車が入れるの?」と心配になるような細い道をクネクネと進むと、四角い木の箱のようなかわいい建物が見えてきました。
ここが、小牧夫妻が営む施術所、その名も「kibaco」。
三年半前に東京都内から移り住み、施術所を兼ねた自宅を建てたそう。
芝生を敷き詰めた庭には、季節の花が咲き、ここからもう気持ちのいい空気が流れてくるようでした。

上の写真の左手のドアを入ると「kibaco」の施術所。右側の小さな階段の上のドアが、ご自宅への入り口です。
翼さんは、以前は海外からおもちゃを仕入れる商社に勤めていました。
咲子さんは、なんと日本語教師だったそう。
そこからどうして、整体、はり灸、漢方茶の施術所を?
まずは、そのあたりから伺ってみることにしました。

「健やかに生きること」に関わる仕事がしたい

「当時、朝から晩まで本当に忙しくて……。そんな中で『一生続けていける仕事ってなんだろう?』って考えたんですよね。そして『”健やかに生きること”に関わる仕事がいいな』と思ったら、パッと浮かんだのが整体だったんです。僕も肩こりがひどかったので、マッサージや整体に行っていたので……。30歳をすぎてからの転職だったから、妻に反対されるかな?と思ったら『いいんじゃない?』って言ってくれたんですよ」と翼さん。

どうして「いいんじゃないの?」って言ったんですか? と咲子さんに聞いてみました。

「彼がすごく慎重な人だとはわかっていたし、そんな気軽に言っているんじゃない、ということはすぐにわかりました。すごく覚悟して決めたんだなと思ったから、これは応援するしかないなと思って」。

ここからの翼さんの行動力は驚くばかり。会社を辞めて整体のスクールで勉強後、整体院に勤め始めました。その後、鍼とお灸、指圧の国家資格を取るために、3年間学校に通ったのだと言います。実は、その頃は、独立して施術所を持つなんて考えていなかったそうです。そんなある日……。
「当時、東京の久我山の集合住宅に住んでいて、妻と神田川沿いを散歩していたとき、感じのいい一軒家を見つけたんです。『一軒家もいいよね』という話になって、『だったら自宅の一角で施術所ができるかも』と話が弾みました。『どうせ住むなら、まったく違う場所にしちゃう?」なんて。そうしたら妻が『私は葉山がいい!』って言い出して」

こうして、葉山で土地を探し、自分たちで間取り図や窓の位置を書き、床材からドアノブひとつまで選んで、できあがったのがこの家だったというわけです。

一番の特徴は「◯分コース」と時間が決まっていないこと

今回、せっかくなので、私も施術を体験させていただくことにしました。
施術室は、木の香りに満ちた広々とした気持ちのいい空間!
都内で狭い整体院にしか行ったことがなかった私は、まずこの気持ちよさにノックアウトされました。
しかも、隅々まで掃除が行き、タオルはきちんと角を合わせてたたんであり、清潔なこと!
どれほど細やかな心配りで、お客様を迎えようと準備されたかが伝わってくるよう。

まず、受付横のベンチに座るとお茶が出てきました。実は、このお茶もここ「kibaco」の特徴のひとつです。整体や鍼、お灸など外からのアプローチだけではなく、体の内側から働きかける……。2つの方向で体を整えます。まずはお茶をいただきながら、翼さんの質問が始まりました。

「kibaco」の大きな特徴のひとつが、よくある「◯分コース」と時間が決まっていないこと。
ゆっくり、じっくり。質問も体のことはもちろん、普段の仕事のこと、暮らし方、運動のこと、どんな性格か……など多岐に渡ります。

終わったら、施術用の服に着替え、「まずは、ここに座ってください」と椅子に座るよう勧められました。
座ったときや立ったときの姿勢や頭、骨盤の位置などで、体の状態を見てくれます。

体を整えてもらうって、「大切にしてもらっている」と感じること

私の場合は、パソコンに向かっている時間が長いので、肩が内側に巻いていて、肩甲骨が硬くなっているとのこと。

実はワタクシ、最近ちょっと肩こりが治ったのではないか、以前よりだいぶましになったんじゃないか、と自信を持っていたのです。というのも、毎日ストレッチをし、肩甲骨を緩めるために腕をぐるぐる回す運動も続けていたので……。ところが、ちゃんと見てもらうと、やっぱり巻き肩になっていて、肩が凝っているらしい……。「あ〜あ、自分のことを自分でわかるって難しいんだなあ」と改めて実感しました。

こうして、脇と肩甲骨周り、そして背中をゆるめる施術をしていただきました。「◯分コース」と決まっていないからこそ、体がほぐれるまで、とことん時間をかけて向き合ってくれます。施術台の上で、翼さんと話しながら、体をほぐしてもらっていると、「自分を大切にしてもらっている」という実感がじわじわと沸いてきます。これが「kibaco」さんらしさなのだなあとわかってきました。家に持って帰ることができる、体の整え方

さらに! 終わったあとは、自宅に帰ってからも自分でケアできる方法を教えてもらえます。私の場合は、柱などに片手をかけて、ぐっと前に体を出して、脇の下=腕の前の筋肉を伸ばす、という方法を伝授いただきました。

「ここに来なくてもよくなることが、いちばんいいんですよね」と笑う翼さん。
マッサージや整体などに行っても、数日たったら、また痛くなる……。痛いからまた通う。そんな対処療法的な治療ではなく、きちんと施術をしてもらい、帰って自分で自分のケアをすることで、体が整ってくる。そんな「前へ進む」ことができる実感って、意外や今までの整体院や鍼灸院では味わえなかった気がします。

こうして、首や背中周りがすっきり軽くなったところで、施術が終わりました。最後に服を着替えて出ていくと、カウンターの上にずらりと漢方茶の素材が並んでいました。今の私の状態に合わせて、お茶をブレンドしてくれるそう。「一田さんは、いつも頑張って力が入っているようなので、気の巡りをよくすることをテーマに選んでみました。チンピや菊の花そして心を穏やかにしてくれるネムノキの樹皮のゴウカンヒ、、睡眠の質をあげてくれるヤコウトウを入れています」漢方茶を聞くと、苦くて漢方臭いのかと思いきや……。三年番茶ベースなのですっきりと飲みやすくてびっくり! 緊張したのか自分でも気づかないうちに喉が渇いていたようです。す〜っと体中に染み渡るようでした。

施術はこれで終わったのですが、話には続きがあります。帰ってから、私の意識はずっと肩甲骨にありました。ゆっくり話をし、「ここが凝っていたんだ」と体でわかったからこそ、日々の中でそこを動かすように……。そして、肩甲骨の正しい位置を意識し、胸を開いて深く呼吸をするように……。この「感覚」こそ、「kibaco」の施術が「長持ちする」理由なのだなあとしみじみ感じています。

「kibaco」では、より多くの方に体を整えてもらいたいと、4種類の漢方茶を販売しています。私もさっそく「リラックスブレンド」を購入しました。家でお茶を飲む度に、またあの葉山での1日を思い出します。

本当はぜひみなさんに「kibaco」に施術に行って欲しいのですが、遠方の方は無理。そんな時にぜひこの漢方茶を試して欲しいなあと思います。このお茶には、時間をかけ、その人のことを思い、施術をする「kibaco」スピリットが入っていると思うから……。

 

次回は、そんなお茶のお話をもう少し詳しく伺いたいと思います。kibaco
神奈川県三浦郡葉山町長柄424-1
042-854-4219
kibaco tea factory
お茶のオンラインショップはこちら

インスタグラム kibaco_hayama

 

「私を見つけてプロジェクト」にご興味がある方はこちらを。

撮影/近藤沙菜


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