母娘ふたりロードトリップ8 どこにいても仕事ができる私になりたくて

こんにちは。フォトグラファーの清水美由紀です。

運転が苦手な私が、思い切ってチャレンジした、松本から愛媛を目指す母娘ふたりロードトリップ。
当時娘は2歳。イヤイヤ期が落ち着いて「今だったら行けるかも?」というタイミングでの旅でした。
前回のお話では、娘と車で旅をしたことによるありがたい副産物について書きました。

旅をしていたのは2018年のこと。(今となってはすっかり過去の出来事!)
その頃理想としていたライフスタイルを叶えるために、「思いついたことをやってみる」を繰り返し、今振り返ってみれば、あの時の自分の行動のおかげで今があるなあと感じることもたくさんあります。

そのうちのひとつを、今日は書いてみたいと思います。

 

フォトグラファーというのは、どこかに行って写真を撮るという仕事が多くなります。どこか、というのは、スタジオや作家さんのアトリエなど、出版社や編集の方から指定された場所です。そういった仕事のことを私はとても好きですし、自分の枠を出た新鮮な場所に行くことができるというのが大きな魅力です。

でも私は、「どこにいても仕事ができる」という選択肢も持ちたいと思っていました。どちらかひとつだけ、ではなく、選択肢はできるだけたくさんあった方がいいんじゃないか、そんなことを考えていたんです。そこで、母娘ふたりロードトリップでぐるりと各地をまわる間に、撮影の仕事を募集してみることにしたのでした。

ひとつは、Instagramの投稿に今後のルートを載せて、家族写真などの撮影をしたい方を募ること。
もうひとつは、それまでお付き合いのあったクライアントさんに、行き先で取材の仕事がないか聞くことでした。

これがとっても良かったのです!

旅の資金を募ることができた、という面でも良かったのですが、それより良かったのは、目的地で地元の方々とお話することで、その土地をよりよく知ることができたこと。

そして、「仕事をください」と伝えることで、仕事というのはもらえるものなんだ!という発見を得ることができたこと、しかも、私だけではなく、撮影させていただいた方やクライアントさんに喜んでもらえるという事実は、それまで私が持っていた「仕事」や「お金」という概念を覆すための決定打になりました。

仕事は辛いものでもなんでもない。
お金は、大変なことをしなければ得られないものでもない。

自分ができる精一杯を「こんなことができるんですけど、いかがですか?」と差し出して誰かが喜んでくれるなら、そこに仕事は発生するんだなということを体感することができました。

この経験があったからこそ、私はどこにいても大丈夫なんだという、自分への安心感を得ることに繋がったのです。

そしてこの頃から、私は、生きるための選択肢を増やすことをさらに心がけるようになったのでした。

さて、ついに友人宅のある愛媛県西予市に到着しました!
親しい顔が笑顔で迎えてくれて、どれだけほっとしたことか…!(涙)

 

 


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