野菜の揚げびたし

朝夕、工房を抜けるひんやりした風に秋の気配を感じる信楽では有りますが、、、
夏が完全に終わってしまう前に、紹介したい料理があります。

それは野菜の揚げ浸し。
主役はナスですが、それ以外はこの時期、畑に実っていたりスーパーに並んでいる手頃な野菜。ピーマン、パプリカ、シシトウ、カボチャ、ズッキーニ、ニンジン、インゲン、キノコ、ゴボウ、レンコン、、、
食感や彩りを考えながら使う野菜を選ぶのは、私にとって洋服をアレンジするのに似て楽しいもの。野菜が決まったら、食べやすい大きさにカットして、じゃんじゃん素揚げにしていきます。めんつゆをおダシで薄めたものを温めてつけ汁を用意し、揚げたて野菜を温かいうちにどんどん浸していきます。半日も置けば味がそこそこ馴染んで食べ頃に。また次の日も、その次の日も、いろいろなものにトッピングしたり、そのままでも美味しい常備菜として重宝します。大勢で集まる時には、大量に作って冷蔵庫に仕込んでおく大谷家の定番パーティー料理でもあります。残念ながら、今年はであまりそんなチャンスはなかったのですが…

いつもの夏なら、仕事&休暇で海外に出かけているのですが、今年は、コロナの影響でどこへも出かけることができず、家で静かに過ごした大谷家。休み中は毎日、自身や隣の実家の畑になっているものを中心にいろいろ料理しては、昼間からビールやワインをあけてのーんびり。それはそれでなかなか良い休日で、「別に頑張ってどこかへ行く必要もないのかも…」とふと思ったりもしましたが、結局、揚げ浸しや枝豆をつまみにビールを飲みながら話すのは、海の向こうにいる会えない友人やお世話になった人たちのことばかり、、、やっぱり会いに行きたいし、会いに来て欲しいよね、って話になりました。

一体いつになったら外国へ行ったり来たりできるの?来年の夏には、会えるのかな?
出口の見えないこの状況を憂い、少しセンチメンタルな気分になった夏の終わりでした。

 

<材料>(野田琺瑯レクタングルL(浅)または大谷哲也の平鍋(並)φ24cm一杯分)

(ある日の大谷家の場合)
ナス 5本
シシトウ 10本
パプリカ(赤や黄など取り混ぜるとかわいい)2個
ズッキーニ(中)1本
カボチャ(中)8分の1個程度
ニンジン(中)1本
ゴボウ(中)30cmくらい
レンコン 小さいもの2節くらい

揚げ油 適量

(つけ汁)
めんつゆ 600cc
ダシ汁 200cc
*最終的に味見して、薄ければ塩またはしょうゆで調整する。

(めんつゆ)(市販品でもいいけれど、とても簡単なので作ってみてください)
みりん 100cc
しょうゆ 100cc
ダシ汁 400cc(普段はダシパックで作っています)

みりんを鍋に入れて火にかけ煮切る(火をつけてアルコール分を飛ばす)
そこへダシ汁としょうゆを入れて中火にかけ、沸騰したら出来上がり。
冷やしそうめんやそばのつけ汁として、味を薄めて煮物や汁麺のツユとしても使えます。

1. 野菜を一口大にカットする。見た目の面白さも考えながら切ると楽しい。
2. つけ汁を温めてバットに入れておく。
3. 野菜の水気をふきながら中火で揚げていく。
野菜にうっすらと色がついて、ふわっと軽く浮かんできたら引上げて軽く油をきり、温かいうちにつけ汁につけていく。同じ種類の野菜ごとに揚げて、順番に漬けていくと最終的に見た目もカラフルできれいです。

 

服をコーディネートするように野菜を選ぶのが楽しいのです〜

 

食べやすい大きさにカットし、揚げるときに油がはねないように水気をふいて…

 

油を温め、中火でからりと揚げる

 

揚がった野菜を一気にすくい上げ!揚げ物をする時に大活躍の道具、シャーレン

 

揚がった野菜の油を軽く切って….

 

鼻歌なんか歌いながらお絵描き気分で、温かいうちにどんどんつけ汁に浸していきましょう〜🎶

 

野菜のご馳走!

 

よく味の染み込んだ翌日は麺のトッピングにしても美味しいです。

 

もしも大谷家が居酒屋だったなら…


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