昨年の秋のはじまりの頃、雑誌の連載で陶芸家の黒田泰蔵さんと対談をさせていただきました。
黒田さんの興味深いお話しを伺いながらも、私の頭の片隅ではその後に撮影しなければならない花いけのことが
気になってしまってソワソワ… ましてやご本人を前にその器に花いけをするなんて!!っと。
でも、そんな中でお話を聞きながら強く思ったのは「清く生けたい」ということ。
結局、抱えきれないほどたくさんの花を持参した中から、黒田さんの白磁の器に生けたのが
1本の秋海棠(シュウカイドウ)の花でした。
「綺麗だね〜」っとお声をかけていただきましたが、あらためて背筋の伸びる経験をさせていただき、
もっと花いけが上手くなりたい、人に感動を与えてみたいと思いました。
8月の終わりから咲き始める花は、日本各地の野山で見かけることから日本原産の植物かと思っていたのですが、どうやら江戸時代に中国から渡来した帰化植物なのだそうです。
シュウカイドウ科 シュウカイドウ属
原産地 中国