ウォーキング途中にある水仙の花がどんどんと増えてきました。
「おお〜、咲いたね〜。おはよ〜」と声をかけ
テクテクと歩きます。
冷たい空気の中、最初は首を縮めて歩いていても、
帰る頃には体はぽかぽか。
そして、ちょうどその頃空が明るく染まってきます。
そんな風景を眺めるだけで「しあわせだなあ」と感謝できるお年頃にやっとなったなあと思います。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
さて……。
先日、最近オーディブルを聴き始めたと書きました。
その後も、あれこれ小説を中心に聴いています。
が。
掃除をしながら、料理を作りながらオーディブルやポッドキャストを聴いて、
ご飯を食べながらNHKプラスでドラマやドキュメンタリー番組を見て。
ふと気づくと、
仕事をしている時間以外は、
ずっと頭の中に、何かしらのストーリーが流れ込んでいました。
ポチッとオーディブルを切って、書斎の椅子に座るつい1分前まで、
自動車会社のラグビー部で繰り広げられた、
手に汗握る物語にどっぷり浸っていた……という状態になります。
むむ。
これだと、なんだか頭がパンクしそうだ……と感じるようになりました。
そこで、週末は、あえて何も聞かない時間を意識して作ってみることに。
骨伝導のイヤホンをはずし、
小さな音で音楽をかけるだけに。
すると、
「え〜っと、昨日行ったあそこでは、こんなことがあったんだったよなあ」
「来週、あの予定があるから、今これやっておいた方がいいよなあ」
と、頭の中の空間が、大きく広がって、思考の回路が回り始めたよう。
そっか。
何もインプットしない時間で、私は
「あれ」と「これ」と「それ」をつなぐ隙間を
自分の想像力で補う、という作業をしていたんだなあと
改めて気づきました。
一旦立ち止まって考える。
そんな時間も必要なのですね〜。
これに気をよくして、
「だったら、ちょっと1週間を振り返ってみよう」
とノートを広げてみました。
ノートに先週1週間やったことを、ざっくりと書き出してみます。
そうそう、そうだった。ここでこれをやったんだった。
この仕事で「あれ」をやろうと思ったんだった。
だったら、その準備を始めるためには何から取り掛かればいいかな?
など、1週間を俯瞰で眺めてみると、
やりっぱなしだったこと、
次に繋げた方がいいこと、
などがあれこれ頭に浮かびます。
それを忘れないようにメモ。
なかなか有意義な時間だったなあと思います。
実は、私はずっとこうした「振り返り」の時間が苦手でした。
「北欧、暮らしの道具店」の佐藤店長が、
「振り返り」の名人で、(「暮らしのおへそ vol37 「メモするおへそ」でご紹介)
そのお話を伺うたびに、「そうか〜」「やった方がいいよなあ〜」と思いながらも
「もう終わってしまったことには、興味がないんだよなあ」
とこっそり考えていたのでした。
でも、最近やっと「振り返りモード」のスイッチが入った模様……(笑)。
前へ前へと進むことも楽しいけれど、
自分が過ごしてきた時間、歩いてきた道で、
置いてきぼりにしてきたものを、
拾い上げないと、もったいない!
と思うようになりました。

先日のトークイベントのとき、編集者の梅田さんからいただいた「ささま」の最中。うれし〜!
何も聞かない、何も読まない。
そんな空白の時間と、
ゆっくり振り返る時間を、
暮らしの中につくってみたい、と思うこのごろです。
みなさんには、ぽっかり空いた何もしない時間はありますか?
今日もいい1日を