年末年始、8日間を実家で過ごし、昨日の夜やっと自宅に戻ってきました。
今日から仕事始めです。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
実家で母の手伝いをし、父の話に耳を傾ける日々は
幸せではあったのだけれど、
自分のことをちょっと横に置いておいて過ごす毎日は、
疲れた……というのも事実です。
帰ってきて、この寒い部屋に入り、ガスストーブをボッと灯し、
お茶を入れるとなんだかほっとしました。
そして、朝起きてパソコンの前に座ると、
ようやく自分の居場所に戻ってきたな〜と感じたのでした。
仕事ばかりの毎日ってどうなのよ……とも思うこともあるけれど、
やっぱり私は、パソコンの前がいちばん落ち着くのだなあと
改めて感じました。
「父のコートと母の杖」の帯に
編集担当の梅田さんが中ページの文章の中から
こんな一文を選んでくれました。
「老いた両親との関係は、
手を差し伸べるよりも、
親は親、私は私と、
一線を引くことのほうがずっと難しい」。
これって本当にそうだなあと思うのです。
年末年始、掃除をしたり、食後に器を洗ったり、
ゴミを出しに行ったり……。
父や母が「よっこいしょ」と動き始めると、
見ていられなくて、つい「いいよ、いいよ、私がやるよ」
と手を出していました。
本当はふたりでできるのに……。
東京に戻る日、マンションの下まで送りにきた母が
「ラクさせてもらったから、明日からまた頑張るわ」
と言っていたけれど、
老いたふたりには、ふたりの生活がある……。
遠く離れていることが、心配ではあるけれど、
できることを自分でやる、
ということは、両親にとってとても大切なんだなあと改めて思いました。
そして……。
父と母に合わせることで、
自分のペースやベースをなくした日々は、とても疲れる……
ということも改めて再認識しました。
朝起きて、ウォーキングに行って体操をして、掃除して、
朝ごはんにお粥を炊いて、
朝ドラを見たら、書斎に入って仕事をする。
そんな自分で組み立てた毎日がなくなってしまったら、
自分が自分でなくなってしまったようで、
5日、6日と実家での日々が長くなっていくにつれ、
なんだか「私って何者なんだろう?」
と、不思議な気分に陥りました。
私には私の暮らしがやっぱり必要……。
ずっとご両親の元でケアをしていらっしゃる方は、本当に大変だなあと思いながら、
自宅に戻って、ほっとしている自分に、
今はまだ、許されるなら私は私の毎日を
愛おしんで過ごそうと思ったのでした。
昨日、「北欧、暮らしの道具店」の店長、佐藤さんが
本を読んでくださって、とっても嬉しい感想をインスタのストーリーに
あげてくださっていました。
「読む前、なにか目をそらしたいテーマでもあり、
めくり始めるのにささやかな勇気がいったんです。
その年齢を生きることが本番になった人にしかわからないこと。
横から見ていたのではわからないことがあるんだってこと。
希望にしたい考え方でした」
嬉しかったなあ〜!
この本が、自分と同じくらいの年齢の方だけでなく、
少し年下の方にも届くのかも……と感じさせていただいたことは、
本当に感謝しかありません。
さて!
東京の青山ブックセンターで
この「父のコートと母の杖」のトークイベントを行います。
ゲストは、なんと! 伊藤まさこさん。
私がブログに両親のことを書いたとき、
それを読んでくださったまさこさんが
「いつか、ご両親のことを本に書いてください」
とメールをくださったことがありました。
伊藤さんも、お母様と一緒にご飯を作ったりと、
共に過ごす時間を大切にされているそう。
そんなやりとりを経て、今回のイベントに参加いただけることに。
トークテーマは
「親の人生の最終コーナーを、娘である私たちは、いかに伴走する?」
ふたりでどんなお話ができるか
そのキャッチボールを私自身も楽しみにしています。
日時/2025年2月4日(火)19:00~20:30
場所/青山ブックセンター本店 東京都渋谷区神宮前5-53-67コスモス青山ガーデンフロア B2F
お申し込みが、青山ブックセンターのHPで始まっています。
お時間あったらぜひいらしてくださいね〜。
今日もいい1日を