そろそろ「稼ぎ方」が変わってきた

仕事で京都に来ています。
京都に1泊するのは久しぶり。
昨夜は、カメラマンさんにおいしいお店に連れて行ってもらいました。

今日は朝出発するのが早いので、
5時に起きてパソコンに向かっています。

思えば、家にいるときはもちろん、
旅先でも、この「日々のこと」を綴ってきました。
「外の音、内の香」をはじめて、もう8年目になります。
この3日坊主の私が、来る日も来る日もよく続けてきたなあと
自分でも不思議です。
それは、読んでくださる方がいらっしゃるから。
みなさま、本当にありがとうございます。

このサイトを始めるとき、
「ここから先は有料」などというようにした方がいいよ、
と友人たちからアドバイスをされました。
でも、なんだか違う気がして……。
それは私の直感でしかなかったのだけれど、
無料で、誰にでも読んでいただけるようにして、
本当によかったなあと思います。

今では、「毎日楽しみにしています」と読んでくださる方が増え、
このサイトで私のことを知ってくださる方もいて、
お金は産まないけれど、
お金よりももっと大事な「土台」のようなものを作ってくれたなあと感じています。

昨夜ご飯を食べながら話をしていて、
その方の知り合いに、会員制のレストランを営む方がいる、
と教えてもらいました。

会費を払って会員になれば、
いつでも食事ができるシステムだそう。
その経営者は「会費」という固定給が入ることで、
「今日はお客さん来るかな?」と心配することもなく、
精神的にも安定し、
仕事以外に、自分の好きな世界を広げ、
それがまた仕事によい刺激を与えるようになったのだとか。

「今の時代はもう、以前とは稼ぎ方が変わってきたんだよね」
という話をしました。

今、「暮らしのおへそ」の別冊でも取材をさせていただいた
コンサルタントで思想家でもある山口揚平さんの新著
「3つの世界」(プレジデント社)という本をを読み始めているのですが、
氏はそこで「資本主義は終わりを迎えつつある」と書いていらっしゃいます。

労働力を提供し、その対価としてお金をもらう。
今まで当たり前だった「お金の稼ぎ方」が崩壊し、
もっと違う次元での、生き方を自分の力で獲得する人が増えているよう。

この本の中にこんなふうに書いてありました。

「資本主義による格差も断絶も本質的な課題ではない。
2025年以降、問題は目に見える社会の現実ではなく、
個々人の世界の認識へとシフトする。
『社会はどうあるべきか?』ではなく、
『個々人がそれぞれここちよく生きるためにどのように世界を認識するのか?」
へと命題が変わる。

昨日、京都で取材をさせていただいたとても素敵な方も
おっしゃっておりました。

「できるか、できないかを考えるのではなく、
やりたいなら動く。
それから、やり方を考えればいいのよ」って。

お金のことはちょっと横へ置いておいて、
自分の心に「何がやりたいの?」と問うてみる。
「私にとって、気持ちがいいことってどんなこと?」と考えてみる。
そうして、「それ」を見つけて動き出したら、
あの会員制のレイトランのオーナーのように、
「それ」を大事にできる方法を考える……。
そんな順番が大事。

昭和の時代を生きてきた私は、どうしても
「ねばならぬ」が先に立ち、
「自分にとって何が気持ちいいか」に目をつぶってきた気がします。
まずはがむしゃらに努力をしなくちゃって……。

でも、もうそろそろそんな時代は終わるのかもしれません。

順番を変えて、まずやりたいことを見つけるって
ちょっと怖くて、足元がす〜す〜するけれど、
人生後半に、この方程式が本当かどうか、
実験をやってみたいなあと思うこのごろです。

みなさんの、やりたいことは何ですか?

今日もいい1日を


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