怖さって、大切に抱きしめるべき感情なのかも?

本日2本目の投稿です。

じゃじゃじゃじゃ〜ん!
先日お知らせしました新刊「歳をとるのはこわいこと?」(文藝春秋刊)の見本誌が届きました〜!

いよいよ、来週11月28日(火)発売です。

若い頃から、ずっと何かを怖がってきた私が、
その「怖さの正体ってなんだったんだろう?」と分析し、
60歳を目の前にした今、
「もしかしたら、そんなに怖がらなくてもいいんじゃないかも?」と感じ始めていることを
綴りました。

「はじめに」にはこんなふうに書きました。

若い頃、年齢を重ね、世の中のことがわかってきたら
「怖さ」はきっと減っていくはずだと思っていました。
でも、更年期、親の介護、仕事上の立場の変化、自分自身の老後と、
今までとは違った不安や心配ごとが出てきます。

(中略)

誰もが、どうしても不安や怖さから抜け出したいと躍起になるけれど、
怖がっている最中しか、不安でヒリヒリする心でしか、
感じられないことがある。
自分のいちばん弱い部分に触れるからっこそ、
そこから気づいたこと、わかったこは、
人が生きていく土台を支える真実なんじゃないかなあ。
だとすれば、「怖い」って、大切に抱きしめるべき感情なのかもしれません。

 

でも、先日も書いたように、私がこの本で書きたかったのは
「怖がる」ことではなく、
その先にある「斜めにジャンプ!」という大発明なのです!笑

仕事がなくなるのが怖い
病気になるのが怖い
老後にお金がなくなるのが怖い

いろんな「怖い」があるけれど、
それは、自分の力ではどうしようもないことが多いのです。
だったら、
今まで「=」で結ばれていた方程式を、いったんバラして、
まったく違う繋ぎ方で、
「問い」と「答え」を結び直してみればいいんじゃないか……。

ここ数年、出会う本や人や、動画やラジオで、
「ああ、そうか〜」「なるほど〜」と思うことは、
みんな、今までとは違う方法で、答えを発見するという
「斜めにジャンプする」方法でした。

バブル真っ只中で生きてきた私たち世代は、
より稼ぎ、より所有し、より豊かになる、と信じてきたけれど、
最近のスタートアップ界隈の若者たちは、
SDG’sに代表されるように、
きちんと環境に配慮し、みんなが幸せになる会社づくりを目指しています。
いいことを手にしたら、それを隣にいる人にシェアすることで、幸せの連鎖が生まれる……。
私が若い頃、「そんな理想は無理、無理」と考えてきたことを
本気で実現しようとする、若者たち。
そんな記事を読んで、
ようやく「稼ぐ」ことと「幸せ」の繋ぎ方を変えなくちゃいけないんじゃなかろうか……
と気づき始めました。

実は、このピンクの表紙は、文藝春秋の編集者、馬塲智子さんと
デザイナーの渡部浩美さんが考えてくれたものです。

私は、もっと「斜めのジャンプ」を全面に押し出した、
「攻め」の表紙がいいんじゃないかと考えていました。

でも、「怖い」という内容だから、「怖がっている人に優しく寄り添ってくれるような表紙を」と
提案してくださったのでした。

偶然にも、発売の少し前に、インスタを乗っ取られ
怖さに震えることとなってしまいました。

その最中、いつものラジオを聴いたり、いつもの本を読む気力が出ませんでした。
「もっと優しいものを」と心が求めていたよう。

そのとき、ああ、このふんわりとしたピンクの表紙にしてよかった〜と思いました。
誰かにそっと寄り添う本であれたらいいなあと……。

今、不安なこと、怖いことを抱えている方が、
この本の中から、ひとつだけでも、ほっとできる光を見つけていただけたら嬉しいなあと思います。

 

「歳をとるのはこわいこと?」
11月28日(火)発売です。
amazonでは、予約が始まっているようです。
お手にとっていただけたら幸いです。

みなさま、今日もいい1日を〜。

 


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