心を尽くす……ということ。

朝のウオーキング途中に小さな白い花を見つけて
「え? ギンモクセイ? ちょっと早すぎだよね? 匂いしないし」
と思って調べてみたら、金柑の花でした。
こんな可憐な花を咲かせるのですね〜。

 

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

先日、このサイトで「私の段取り日記」の連載をしていただいている坂下真希子さんに
誘われて、ランチに行ってきました。
今まで坂下さんとは、「朝活」と称して、朝はや〜くお会いしておしゃべりする、
ということがほとんどだったのですが、
今回は12時に待ち合わせ。

以前、坂下さんが連載の中で紹介してくださった、西馬込にある「yohak(ヨハク)」さんに行きました。

髪の毛を切って、おしゃれ度がよりアップした坂下さん。

 

そこへ行くと、店内の空間から、料理、器、すべてにピシッと1本の軸が通っているように感じられ
お食事をいただいたり、ドリンクを飲んだりしているうちに、
自然にす〜っと頭の中がクリアになって、背筋が伸びる気がする……。

1年に何回かそんな体験をすることがあります。

yohakさんは、まさにそんなお店でした。

聞けば、オーナーは下北沢にあったチクテカフェにいらした方だそう。
そう聞いて納得しました。

チクテカフェは、私が「あの感覚」を初めて味わったカフェだったかもしれません。

以前ここでも少し書いた、三重県「vison」の中にある「カフェトミヤマ」もそうでした。
東京の「銀座ウエスト」も私にとってはそんなお店です。

この日は、ラタトゥユとサンドイッチのセットを。
冷たいナスやにんじんの煮込みの上に、温かくソテーされたかぼちゃとソーセージがのっている一皿の
美しいこと!おいしいこと!
卵もベストな状態の半熟でした。

サンドイッチは、噛み締める度においしい固いパンに、塩加減が絶妙なきゅうりとハム。

「チクテカフェ」の「ニース風サラダ」が、絶妙なバランスで、
スコーンのカリッとした焼き具合が最高なのと同じ。
「カフェトミヤマ」の、フルーツサラダのクリームの硬さが、
これしかない、というぐらいちょうどよくフルーツを包み込んでいるのと同じ。
「銀座ウエスト」のハムサンドのトーストのカリッと感がいつも必ず同じ、というのと同じ。

この「ぶれることのないこだわり」が、
訪れる人の、背筋を伸ばしてくれるのかのしれません。

パンの焼き具合や、卵の茹で時間や、ラタトゥユの温度など、
ほんのささいなことなのに
「これがいちばんおいしい!」と確信するまで突き詰めて、
「この状態で食べて欲しい」とお客様にお出しする……。
さらには、それがいつ行っても変わらない。

そのことに感動します。

食後には桃のパフェを。これも大人の味でおいしかったなあ〜。

 

「これがいちばん!」と究極まで突き詰めることって、
決して大きなことでなく、
身の回りにある、当たり前のことでいいんだなあと教えられた気がします。

セレクトショップで、洋服の包み方がとても美しいお店があります。
請求書をいただいたとき、とても丁寧に手書きで書いてあり、隅々まで心が配られていることを感じることがあります。

歳を経て、つい「ま、いいか」とラクな方へ流されることが多くなったけれど、
相手のためを思って「ここまでは」と最高の状態へと心を尽くす……。

その大切さも忘れたくないなあと思ったランチのひとときでした。

坂下さんとは、2時間、時を忘れておしゃべりしました。
楽しかったなあ〜。

みなさんには、そんな行きつけのお店がありますか?

 

今日もいい1日を〜。


一田憲子ブログ「日々のこと」一覧へ