サービスエリアで、「ミーティング・ミー」のひとときを

早く涼しくならないかなあと思うけれど、
真夏のよさは、夕日がきれいなことと、光が強いので影が美しいこと。
縁側から障子を通して室内に光が差し込み、
窓際のナンテンの影がくっきり!
しばし見惚れてしまいました。

今朝はウオーキングに出ようとしたら、突然のドシャブリ!
昨日から不安定な天気が続いています。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

昨日は「大人になったら着たい服」の取材で車で出かけました。
先日、渋滞に巻き込まれたので、
2時間半で着くかも?と思ったけれど、4時間前に出発。
東京から車で出かける場合、高速に乗るまでの道路が渋滞するので、
6時半に出ると大渋滞でも、6時に出るとスイスイ動いたりするのです。

案の定順調に進み、予定より2時間も早く目的地近くのSAにつきました。
そこで、ゆっくりコーヒーを飲んで
小さな米粉マフィンで朝食を。

食べた後もまだまだ時間があって、久しぶりにスケジュール帳を広げて
ゆっくり「今まで」と「これから」の予定を確認しました。

以前、料理家の江口恵子さんに教えてもらった言葉は「ミーティング・ミー」。
自分自身とミーティングをする。

まさにそんな時間となりました。
車に乗って、日常から一歩外に出ると、
いつもの自分を外から眺めやすくなります。
SAのカフェって、まさに「ミーティング・ミー」にはちょうどいい場所だなあ、と思いました。

普段からちょっと気になっていて、
でも「この仕事が落ち着いたら、じっくり考えよう」
と後回しにしていたことを、
ひとつひとつ手帳の後ろのページに書き出して、
「え〜っと、これは……」と考えてみる。

それは、
「私がこれからしたいことってなんだったけ?」
だったり、
「『外の音、内の香』を、少し整理整頓しなくちゃなあ」
だったり、
「人間ドック、次はいつ行こう?」
だったり……。

そこから、ひとつひとつのトピックに対してさらに深掘りしてみます。
「体力がまだ残っているうちに、田舎の小さな家を借りてみたいなあ」
「でも、そうすると、冷蔵庫や洗濯機をもう1つずつ買わなくちゃいけないなあ。お金かかるなあ』
とか
「『外の音、内の香」で、次にやりたいコンテンツってなんだろう?」
「あ、あのコンテンツだったらワクワクするなあ(と思いついたのですが、まだ内緒。笑)」
だったり、
「12月に人間ドック行くとしたら、オプションでは何を頼もう?」
「そういえば、去年の12月に入院したんだったよなあ」
だったり……。

毎日の脇に置きっぱなしにしていたあれやこれやを拾い上げ、
ちゃんとテーブルの上に置いて、点検しなおしてみる……。
その時間だけで、解決するわけではないけれど、
そこから、思考のシナプスを広げて、アレとコレを結び、
「今」の周りにある時間を整理してみる。

1時間ではあったけれど、とても充実したひとときになりました。

そして、やっぱりこういう時間って、必要だなあと改めて思ったのでした……。

もやもやしたら、習慣かえてみたら?」(主婦と生活社)
の中で、軽井沢で「ナチュールテラス」「ラーゴム」を営む須長檀さんと理世さんが教えてくれたのは、
「思考をビジュアル化する」というおへそでした。

中央に気になる言葉をひとつ書いて、そこから枝葉を広げるように「キーワード」を書いて繋げていきます。
「考えの振り幅をいかに広げられるかが大事なんです」
と教えていただきました。

自分の経験の外の分野まで言葉を広げると、
言葉の鎖のいちばん端っこの単語が繋がって、答えが自然に立ち上がってくるのだとか。

この話を聞いて、エッセイにはこう書きました。

「私たちは、何かを『考えたつもり』になっていることが多いもの。
でも、『いったい何を考えているの?』と問い直してみると、
その形は意外とぼんやりしているのかも。
思考のビジュアル化という習慣によって、
新しく立ち上がってくる世界を見てみたくてたまりません」

夏休み。
家族から離れて「ひとりの時間」を自分にプレゼントして、
「ミーティング・ミー」をやってみる、というのもいいかもしれません。

みなさま、今日もいい1日を。

昨日、予定より1日遅れて、「おへそラジオ」が配信されました。
今回は「イチダのできるまで」の続きと、
「暮らしのおへそ」次号の取材のお話……。
「自分のフタをカパッと開ける」。
そんなインタビューの様子を語っています。
よかったら聞いてみてくださいね。

 


一田憲子ブログ「日々のこと」一覧へ