細く、長く続くご縁って、宝物!

札幌から帰った翌日、我が家に宅急便が届きました。
開けてみたら、いっぱいのおいしそうなパン!

私がず〜っと行きたい、行きたいと思っていた、
茨城県の「パンと焼き菓子 ペトラン」の田中久美子さんからでした。

実は田中さんは、今から11年前、2012年に「暮らしのおへそ vol13 」で
取材をさせていただいた方。
パトリス・ジュリアンさんのレストランで働いたのち、
茨城県で、夫婦で農業を始めた、という方です。
取材に伺った後に、パン屋さんをオープンされ、
そのどっしりと重量感がある、
力強いパンの写真を拝見するたびに、
「いつか食べてみたい〜!」と思い続けていたのでした。

久美子さんが夫の康介さんと営む「田中農園」へ取材に伺いました。

届いて、さっそく昼間にいつものスープと共にいただいたら、
想像以上のおいしさ!
もっちもちで、粉の味がしっかりして、
噛み締めるたびにおいしい!

畑のにんじんから酵母を起こし、
自家製天然酵母と国産小麦、塩、水を捏ねて
じっくり12~16時間熟成させることで、
小麦の旨味が引き出された、香ばしいパンが焼きあがるのだとか!

そして、パンの下から現れたのが、この本でした。

決定版 農家が教える 野菜の収穫・保存・料理」(西東社)
久美子さんが手掛けられた1冊です。

これ、めちゃくちゃ優れものの本なんです。
久美子さんが農業を営むかたわら、
育てた野菜を無駄にせず、長く、おいしく味わうためのポイントが
ギュギュギュッと詰まっています。

ナス、トマト、ジャガイモなど、野菜ごとに
まずは、その保存方法。
常温ならこう。冷蔵するならこう。オイル漬けにしても。さらには、冷凍するには?
そんな基本を読んでいると、「なるほど〜」と勉強になることばかり。

次に、乾燥方法。つまり干し野菜の作り方。
そして、漬けたり、加工して、長く保存する方法。
たとえば、ナスなら、梅酢とみりんで漬物にするとか……。
やきナスは、醤油漬けにしたら冷凍もできるとか……。

そして、一気に消費するときの料理法も。
ナスならスペアリブと白ワインで煮込むとか、ディップにするとか。

まさに、野菜を家庭で使うときの百科事典のよう。
1冊あれば、いつもの野菜をより深く理解でき、
大切に、長持ちさせ、どうしたら、おいしく食べ切ることができるかが
きちんとわかります。

私は、これをお風呂に持って入って、
1日数ページずつ少しずつ読むつもりです!

12年前の取材のときには、こんなに小さかった子供たちは、
今ではもう高校3年生、中学3年生、小学6年生なのだとか。

こんなふうに、おへそのご縁が細く長く続くことが嬉しいです。

もしよかったら、久美子さんの野菜バイブル、
ぜひお手にとってみてくださいね。

ちょっと知識があれば、野菜との付き合い方が変わってくる……。
私もこの本で勉強しようと思います!

 

みなさま、今日もいい1日を〜


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