「千億の星に頼んでおいた」に泣く

週末の東京はとても暖かく、一気に春の空気に変わりました。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

私は、やっと「大人になったら着たい服」の原稿がひと段落してほっと一息。
週末は、イチゴを煮てジャムを作ったり、金柑を甜菜糖で煮たり。

金柑の甘煮はとってもよくできて、食後にコーヒーを入れてちょっと一粒とか、
仕事の合間につまむとか、楽しんでおります。

さて。
私は、毎朝5時半に起きて、ウォーキングに行って、ストレッチをして、拭き掃除をして、
8時までにこの「外の音、内の香」を8時までにアップすることにしています。
そして、8時になったら、バナナやりんごやみかんをお皿にのせて、
食べながらNHKの朝ドラを見ます。

「舞い上がれ」も佳境ですね〜。
見ていない方のためにちょっとだけ説明すると……。

福原遥さん演じる主人公の舞ちゃんは、空に憧れパイロットになろうと学校に通いますが、
東大阪で町工場を営む父が亡くなってしまい、
母を支えて工場を手伝うことを決心します。

赤楚衛二さん演じる貴司くんは、近所で古本屋を営みながら、短歌を作っている幼馴染。

このふたりが幼馴染から一歩近づいて、互いの気持ちを打ち明け合う……
というのが先週までのお話でした。

きっと多くの人がそうだと思うのですが、
私は舞ちゃんがパイロットの夢をあきらめ
工場を継ぐと決めたものの、なかなか新規の営業がうまくいかないときに、
貴司くんが送った短歌が大好き!
初めてドラマ内でこの句がよまれたとき、号泣したのでした……。

「君が行く
新たな道を
照らすよう
千億の星に
頼んでおいた」

この最後の「頼んでおいた」の「おいた」がいいなあ〜としみじみ思います。
「頼んでおくよ」でもなく、「頼んでおこう」でもない……。
「おいた」はもうすでに終わっていることです。
それを事後承諾のように伝えている……。

つまりは、もう頼んでおいたから大丈夫。っていうこと。
もう安心だから、ここから先は君が頑張れよ、ってことなんじゃないかなあ。

あえてふたりを重ねないで、「ひとりで」やったことを
次の人に手渡す……。
そこに、舞ちゃんが歩いていく力を尊重している
深い愛があるんだよなあ〜と感じたのでした。

私も誰かのために、こっそりとこんな準備ができる人になりたいなあと思いました。

もうひとつ、先週の放送で感動したことがあります。
それが、舞ちゃんが工場で働く人ひとりひとりについて、ブログを作って紹介しようとするところ。

「ネジは何年も残るけれど、
職人さんの思いは残らない。
ワタシは、その見えない思いを伝えたい」。

そっか、「書く」ということは、「見えないもの」を「見える」ようにすることなんだなあ、
と改めて思いださせてもらいました。

そして、思いついたら、とりあえずブログを作ってみる、
という行動力に、なぜかめちゃくちゃ感動したのでした。

思いついたままやってみたら、
「見えない職人さんの思い」が見えてきて、それがずっと残るかもしれない……。
ほんの少しの行動で、
世界ががらりと変わるかもしれない。

私も「あれ、やってみたらいいかもなあ〜」
「これ、変えたらいいかもなあ〜」
と思ってばかりいないで、思いついたまま、やってみればいいのかも。

自分で動くって、周りに風を起こすのかもしれませんね。

みなさんは、今すぐ行動を起こすとしたら、
何から取り掛かりますか?

 

今日も、いい1日を〜!

 


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