じゃじゃ〜ん！
「暮らしのおへそ vol35」、いよいよ来週30日（月）発売です。
見本誌が上がってきました〜！
今回の表紙の写真は「引き出し」です。
そう！
第１章は「引き出しのおへそ」！
いろいろな方の「引き出し」の中から、「おへそ」を探してみました。
東京、新木場にある複合施設「カシカ」のディレクションなどを手掛ける会社「サーカス」を
夫と共に主宰する引田舞さん。
ギャラリーフェブの引田ターセンさん、カーリンさんの娘さんでもあります。
その「引き出し」には、
仕事をしながら、２人の小さな子供を育てるための「おへそ」が詰まっていました。
「どうして私ばっかり！」と夫に不満を爆発させたとき、
「ちゃんと、何をして欲しいか言って！」と言われたそうです。
「言ってくれたら、ちゃんとミッションをこなすから」って……。
それを機に、朝食の用意と保育園の送り迎えは夫が担当。
夫婦での家事の配分が明確になって、うまく回り始めたそう。
バタバタしていると、引き出しの中はぐちゃぐちゃになることもあるけれど、
「どこに何を入れる」と決めておけば、
「考えなくても出し入れできる」から、
忙しいときに、「引き出し」が暮らしを助けてくれるようになるそう。
私が面白いなあ〜と思ったのは、
家族が寝静まってから、スマホで映画を１本見る、という舞さんのおへそでした。
寝不足になったとしても、一旦「今」を離れて、心を映画の世界に遊びに行かせる。
そんなおへそもあるのですね〜。
整理収納アドバイザーの水谷妙子さんの引き出しは、
「閉めても中身が見える」ことが基本。
私たちはつい、閉めて「見えなく」すれば、すっきり！
と思いがちだけれど、
「見えない」ことは、「どこになにがあるかわからない」ことになり、
結局は、片付けが苦しくなってしまう……。
水谷さんの「引き出し」が教えてくれたのは、
「自分をラクにする収納」は、
見た目の美しさなんて、気にしなくていいってことでした。
収納も片付けも、自分のため。
とことん論理的で、時に豪快な、水谷さんの収納セオリー、
目からウロコのことばかりです！
もうひとつのテーマは「ひとりのおへそ」でした。
これ、私がぜひ取り上げてみたかったテーマでした。
家族と暮らしていても、生きていくのは「ひとり」です。
夫や子供たちと暮らしていても、最後には「ひとり」になります。
そんな「ひとり」をできれば楽しみながら、
「ひとり」だからできること、感じられること、を大切に暮らしていきたい……。
そう思って取材をお願いしてみたら、
本当に実り豊かなお話を伺うことができました。
今回の巻頭は、作家の小川糸さん。
去年、森に小屋を建て、ひとりで暮らし始めたという糸さん。
その素敵なおうちにお邪魔しました。
部屋にはバッハの「マタイ受難曲」が流れ、薪ストーブではパチパチと薪がはぜ、
窓の外には、葉を落とした木々が風に揺れ、キッチンからはスープのいい匂い……。
糸さんの「ひとり時間」の豊かだったこと……。
ひとりを楽しむコツは「人の目を気にしない」ことと「その時間に集中する」ことなのだとか。
驚いたのは、音楽を聴くときには、他のことをしない、というおへそ。
私は、いつもながら族で、「音楽だけを聴く時間」なんて、過ごしたことがありませんでした。
でも、暮らしのBGMではなく、しっかりと向き合うと
音楽が上質な友達になってくれるそう……。
わあ、そんな時間の味わい方を真似してみたい！と心から思ったのでした。
「あしたから出版社」（ちくま文庫）という本を読んで、
ぜひ会ってみたい！と取材をお願いしたのが、
吉祥寺で（我が家から徒歩15分ほど！）たったひとりで「夏葉社」という出版社を立ち上げた、という
島田潤一郎さんでした。
作家への依頼も、編集も、書店への営業も、すべてひとりで。
それは「ひとりでできるサイズ」で働きたいからなのだそう。
10時に出社して、午前中に執筆など頭を使う仕事をして、
午後からは、営業や発送などの作業を。
17時には退社して、帰宅後お子さんをお風呂に入れるそう。
「それでもちゃんと生活できるし、こういう働き方っていいと思うんです」と島田さん。
「夏葉社」の初版は2500部だそうです。
「１億2000万人に届けなくても、2500人に確実に届けらればいい」という言葉に、
「誰かの顔」を思い浮かべられる規模での仕事って、
こんなにも確かなんだなあと改めて思いました。
そして、私ったら、今までどれだけ欲張りだったんだろうとも……。
「ひとりでできること」というサイズを、
もう一度見直したくなりました。
そのほかにもお伝えしたい内容がいっぱいですが、
今日はこのあたりで。
少しずつ、ご紹介していきますね。
「暮らしのおへそ vol35」は、1月30日（月）発売です。
amazonでは予約が始まっています。
よかったら、みなさま、手にとってみてくださいね。
今日もいい1日を！