〇〇しなくても〇〇できる。練習しなくても演奏って楽しめる。発想の大転換を!

出張から戻りました。
上の写真は、実家から見た朝焼け。
山の稜線から、真っ赤な太陽が昇るのが見えるのは、マンションの視界の良さならでは。
実家にいる間に、朝焼け、夕焼けを楽しみました。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

大阪、岡山の取材はとても面白くて、
すぐにでもここに書きたいのだけれど、おあずけ……。
「おへそ」の次号を楽しみにしていてくださいね〜。

さて……。
以前から、この「日々のこと」でも度々書いているとおり、
毎朝掃除をするときにポッドキャストで「コテンラジオ」を聞いています。
さかのぼって、一番最初から聞いているので、今やっと2021年の夏においついたところ。

「歴史を面白く学ぶ」というこのラジオ。
ひとつのテーマを4〜5回に分けて放送されるのですが、
ワンテーマ終わった後に「番外編」という回があります。
これがまた面白い!
毎回まったく違ったトピックで、時にゲストを呼んでお話を聞いたり……。


↑ 新著「人生後半、上手にくだる」でもご紹介しました。

先日聞いた番外編がすごく面白かったので、ちょっとここでシェアさせていただきますね。
ゲストは「クリエイタークリエイター」という肩書きの中村俊介さん。
「クリエイター」を「クリエイトする」のがお仕事、という意味です。
「『しくみ』で世界を笑顔にする」ことをミッションにした「しくみデザイン」という会社の代表です。

この中村さんが開発した「KAGURA」という音楽ソフトがあるそうです。
私は、このジャンル、まったく知らないのですが、世界的にもめちゃくちゃ有名らしい。

これは、中村さんご自身が、ギターを弾いてみたくて仕方がないんだけれど、
でも、練習するのは嫌で、挫折した経験から生まれたものなのだとか。

このソフトを使えば、楽器を弾いたことがない人も、
てきと〜に体を動かすだけで、音楽を奏でている風になるらしい……。
つまり「楽器を弾きたいなら練習して弾けるようにならなくてはいけない」
という常識をとっぱらったということ。

楽器を弾いてみたい人が、欲しい体験は、「練習する」ではなく、「楽しく弾いている感覚」なのだ、
ということです。

そこで、ハードルをぐんと低くして、
とにかく体を動かせば、音楽が奏でられるという「しくみ」を作ったというわけ。

この思考回路って新しいなあと感心することしかりでした。
昭和生まれの私たち世代は、「何かを手に入れるにはガンバラないと」と思いがち。
つまり「ガンバラないと→手に入らない」という思考回路です。

でも、新しい人たちの考え方は、「ガンバラなくてもいいじゃん」「楽しいところだけを手に入れればいいじゃん」
というもの。

もちろん「ガンバル」というプロセスの中に、発見や楽しさはいっぱいあると思うけれど、
「本当に欲しいのはなに?」と問うことは、とても大切なんだなあと思いました。

体を動かして、音楽を奏で、心躍る時間を過ごす……。
そのために、必要なものってなんだろう?
そんな思考プロセスだからこそ、今まで見たことがない、全く新しいソフトが生まれたわけです。

「ない」ものを生み出すって、こういうドラスティックな価値観の転換からなのですね〜。


↑ 取材させていただいたお宅の家の前の風景。素晴らしい環境でした。

これ、私たちの日常生活でも使える発想の転換だよなあと思います。
「〇〇しなくても〇〇できる」という転換………。

レシピを見ないでも料理が作れる
とか
細々片付けなくてもすっきり暮らせる
とか
きちんと食べても痩せられる
とか……。

〇〇を手にするためには、絶対にこの道を通らなくてはいけない、
という思い込みを手放してみたら、
びっくりするほどの、価値観の転換が訪れるかもしれない……。

そう考えるとなんだかワクワクしてきました。
しばらくは「〇〇しなくても〇〇できる」の「〇〇」を探してみたいと思います。
みなさんの「〇〇」はなんでしょうか?

今日もいい1日を。


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