ビッグなホームランより、小さな声が聞こえる方へ

銀杏のぷっくりとした実がたくさん落ちていました。
もうすぐ「あの匂い」が秋の訪れを告げてくれる季節ですね。

先日、郵便局に荷物を出しに行ったら、秋の草花の切手が販売されていて、さっそくゲット。
そんなにマメに手紙を出すわけではないけれど、
請求書を送ったり、事務的な書類を送るときにも、
お気に入りの切手があれば、
ちょっと相手に「秋ですね」という気持ちを届けられる気がします。

久しぶりにDajaさんでワンピースを買いました。
「アーメン」のネイビーのボートネックワンピースです。
いつもDajaさんから届く荷物は、本当に佇まいが美しい!
薄紙で丁寧に包まれて、お手紙が添えられています。

今回は、オーナーの板倉さんがお茶を一緒に入れてくださっていました。
包み方ひとつ、小さなお手紙1通でも、
送り主が、私のことを考えて、準備された時間が伝わってくるんだなあと
毎回背筋が伸びるような思いがします。


私は若い頃から、どうせならビッグな効果を生まなきゃ、やる意味がない!
と思っていました。
雑誌のページを作るなら、より多くの人に「あっ!」と思ってもらいたかったし、
誰かにプレゼントするなら「すご〜い!」と大喜びして欲しかった。

そして、忙しさの中では、労力に対してそれがちっちゃな効果しか生まないんだったら
「ま、いいか」と切り捨ててきた気がします。
ま、いいか、返事書かなくても。
ま、いいか、とりあえず送っとけば……。

でも、だんだん歳を重ねると、いつもいつもビッグなホームランを
かっ飛ばすなんて無理なんだ、とわかってきました。

そして、大きな評価を受けるより、荷物に添えられているお手紙の一言が胸に染み入るお年頃になりました。

大雑把で、大袈裟で、大きな声の私ですが、少しずつより小さな声が聞こえる方向へ
チャンネルを切り替えたいなあと思っています。

誰かのために何かをしてあげる、なんて
大それたことはできないけれど、
季節の切手を1枚貼ることならできる。
一言メッセージを添えることならできる。

人と人との交流は、そんな淡い、小さなことでいいんじゃないかと思うこのごろです。
より心の耳を澄ませて、そんな小さな喜びを交換しあえば、
みんなで幸せになれるんじゃないかなあ。

 

さっそくワンピースを着て出かけました。横浜の港に停泊している氷川丸の中です。

みなさんの周りにある、小さくて大事なことってなんですか?

今日もいい1日を!


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