おへその小話

東京では、今日はぐんと気温が下がるそうです。
そろそろ長袖のシャツの準備をしようかなあと思うこのごろ。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

さて。
「暮らしのおへそ vol34」が発売になって3週間ほどが経ちました。
みなさま、お手にとっていただいているでしょうか?

先日私のライター塾サロンのメンバーが、とっても素敵な感想を聞かせてくれました。
建築家、田中ナオミさんの「清潔のおへそ」について……。

「実は片付けが苦手」と率直に話してくださった田中さん。
「几帳面でなくても、こまめでなくても」、夜寝る前に家中の水分を拭きあげてカラッと乾かす……。

この言葉を読んで
「苦手なことでも、習慣にできるんだ〜とびっくりしました」って……。

そうそう!
実は、苦手だからこそ、「習慣化」することがとても有効。
私も、早起きは苦手だし、掃除が嫌いだし……。
だからこそ、考えなくても、努力しなくても、できるように、習慣化したというわけです。
早く寝れば早く起きられる。
毎日30分だけと決めてルーティン化すれば、掃除がイヤでなくなる……などなど。

「気がつけば、毎日やっちゃってる」という状態になるのが習慣です。
つまり、「考えない」ってことが大事。
よしっと気合いをいれなくても、暮らしのリズムの中に自然に組み込まれていく……。
どうしたら、その流れが作れるか、は、やってみないとわかりません。
やってみて、「これは無理」と諦めて、「やっぱり」とまた腰をあげ……。

おへそって、そんな試行錯誤の中で、だんだん形が見えてくるものなのかもしれません。

さて! 今日はそんな「暮らしのおへそ vol34」の取材の舞台裏小話をちょいと……(笑)

「おやつのおへそ」で、馬田草織を取材させていただいたとき、
「買ってきたおやつをアレンジする」というのがおへそのひとつでした。

あんみつなら、ハーゲンダッツをトッピングする、といった具合。
そこで、撮影用に、馬田さんがお好きな店のあんみつを、私が買ってお持ちすることになっていました。
が……。
撮影前の土日はライター塾でした。10時〜18時までは外出できない……。
金曜日も打ち合わせが2本入っていて……。
その合間に2時間あるから、買いに行くならここしかないなと思っていたら……。

なんと夫が「だったら、行ってきてやるよ!」と吉祥寺から浅草まで行ってきてくれました。
あ〜!ありがたや〜!
めちゃくちゃ助かりました。
もう感謝しかありません。

津田晴美さんの取材に伺ったとき、撮影が終わってから
津田さんが手作りのおやつを出してくださいました。
つるんとした喉越しの杏仁豆腐!
まさにお店で味わうような本物の味で、めちゃくちゃおいしかったなあ〜!
お皿やリネンもとても素敵で……。
若い頃、憧れていた方が作ってくださったものを食べている、という自分が信じられませんでした。

「21世紀になっていちばん変わったことは、
それまでクローズだったことをオープンにしないと生きていけないってこと。
オープンにして、自分たちのいいたいことやたらないことをみんなに知ってもらわないと……」

という津田さんの言葉が、胸に沁みました。

黒麹甘酒を作っていらっしゃる村上友美さんの撮影で出してくださったランチ。
最高でした!

高知の「セブンデイズホテルプラス」内の「ラティコショップ」で、
私がいちばん好きだったのは、この「ボカ」でした。
100%サトウキビの優しい甘味は、黒蜜とはちょっとちがって、さっぱり。
料理に使っても、ヨーグルトに入れてもおいしかったです!
残念ながら今は売り切れのようですが、こまめにチェックしてもし見つけたらぜひ試してみてください。

振り返ってみると、食べ物の思い出ばかり!苦笑……。
おいしいものを食べて、そこで出会った人と語り合い……。
そんな会話の中から拾い集めた「おへそ」が、
1冊の中にはぎっしり詰まっています。

ページの片隅にある小さな一言でも、私にとっては
そんな時間がつながって、やっと見つけた宝物です。

お茶でも入れて、ゆっくりじっくりページの端から端まで味わっていただけたら嬉しいです。

みなさま、今日もいい1日を!


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