朝、外に出るとひんやりとした空気が気持ちいい！
朝のルーティンが一通り終わってから煎れる、熱々のいり番茶もおいしく感じます。
開花堂の茶筒は20年以上使い続けているもので、いい味わいに育ってきました。
みなさまいかがお過ごしでしょうか？
私は「大人になったら着たい服」の原稿執筆の時期なのですが、
今回は取材がまだ終わらない……。
取材と原稿が重なってくる、といういちばん落ち着かない状況に陥っております……。トホホ。
取材のアポイントの取り方はもちろん、
人への連絡の取り方が、ここ数年でガラリと変わってきました。
以前は、何かお願いごとをしたり、約束をしたりするのは、
ほとんどが電話だったのに、今ではラインやメールに……。
取材依頼も、ホームページからファーストコンタクトをすることがほとんどで、
取材当日まで声を聞かない……ということも多くなっています。
以前は、取材依頼は、まずお手紙を出し、電話でお話ししてから詳細をメールで送るのが礼儀……
と思っていましたが、
最近では、電話は相手の都合がわからず、相手の時間を奪ってしまう恐れがあるから、
メールの方がいい、という考えが一般的のよう……。
そんな中で、ブランドコンサルタントのシー・ユー・チェン氏の
インタビュー動画を見ました。
実はワタクシ、少し前に「ほぼ日の学校」に入学したのです。
学校といっても、講義があって勉強するわけではなく、
いろいろな業界で活躍される方のインタビューを動画で視聴できる、というしくみ。
これが面白くて、すっかりハマっています。
その中のひとりがシー・ユー・チェン氏だったというわけ。
北京生まれで５歳から東京で暮らすチェン氏は、
ロサンゼルスで、アンディー・ウォーホールやキース・ヘリングなど当時の有名人が通ったという
伝説のレストラン「チャイナクラブ」を経営したり、
六本木のレストラン「メトルポール」や、福岡ドームスポーツバーなどのプロジェクトを手掛けたり。
Gapやナイキを日本に呼んできたのもチェン氏だし、「ユニクロ」のマーケティング戦略を手掛けたのも……
ととにかくすごい方なのです。
その今まで歩いてこられた道を語った動画は、お話しの上手さもあり、とても面白いものでした。
その中で私がいちばん心に残ったエピソードは、
ロスで、雑誌「ポパイ」や「ブルータス」のエディターとして働いた経験……。
インターネットもない時代、
日本の雑誌で「ニューヨーク特集」や「ロサンゼルス特集」を組むとしたら、
どの店がクールで、どこにみんなが集まり、熱狂しているのか……という情報を集めるのは、
すべてが「人づて」だったそうです。
まずはその地域で光っている人を５人ピックアップする。
その人たちに徹底的に話を聞き、５人に共通するお店を洗い出し、行ってみて、
そこを取材することにしていたそう。
今、グーグルで検索した情報は、「２次情報」「3次情報」と呼ばれます。
それに対して、人から直接聞き、足を運び、調査をしたのは
まさにその人だけが知り得るオリジナルな「１次情報」。
その力は凄まじく、ページを繰る度にワクワクする！という雑誌を作ることができたのだとか。
このお話しを聞いて、深く反省しました。
私は、「人に話を聞く」という手間を、このごろすっ飛ばしていたかもしれないなあって。
このインタビューを聞いてから、
取材で誰かに会うと「最近、面白い人に出会いましたか？」と聞くようになりました。
「おお〜、それは面白そう！」と思ったら、まずは会いに行ってみたいなあと思っています。
仕事をしながら、取材をするかしないか決まっていないのに、会いに行く……
ということは、現実にはなかなか難しいのですが、
「そういうつもり」でいることが大事かなあと思い……。
「パーマネントエイジ」の林多佳子さんは、
取材の連絡事項などをメールすると、すぐにお電話をくださいます。
「メールで書くと時間がかかるから．．」とおっしゃいますが、
やっぱり声を聞けるって嬉しいもの。
仕事の相談をした後は、「ニッキーがねえ」と愛犬の話になったり、
互いの近況報告になったり……。
昨日は、文字起こしをしている綾ちゃんが、
スケジュールのことで電話をくれました。
ついでに、畑仕事の話を聞いて……。
電話を切った後、やっぱり「実際に話すっていいなあ」と思いました。
コロナ禍になって、zoomなどいろんな可能性が広がり、
Lineをはじめ、便利なツールがたくさんできたけれど、
時間をかけて、人と話して声を聞いて、自分で足を運んで……。
そんなアナログの世界があったことを、もう一度思い出したいなあと思いました。
みなさんは、最近誰と話しましたか？
今日もいい１日を！
暮らしのおへそラジオ 第８回が昨日公開されました。
こちらももしよかった聞いてみてくださいね〜。