人は違って当たり前!

昨日の東京は真夏のような暑さでした。
朝からシーツを洗ったり、布団を干したり。
遅らばせながら、冬物のコートなどをクリーニングに出し、
クローゼットを夏仕様に変えました。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

さて。本日5月30日いよいよ、暮らしのおへそ別冊「人との距離を、整える」が発売になります!
地域によっては、書店に並ぶのが少しずれるかもしれません。
先日、前半をご紹介したので、今回は後半を。

 

ふふ。湯川れい子さん、チャーミングでしょう?
音楽評論家、作詞家として活躍され、
エルビス・プレスリーから、マイケルジャクソン、ビートルズまで
多くのミュージシャンをインタビュー。

実はこの取材の少し前、コロナに感染されて入院。
インタビューができるかどうかヤキモキしましたが、当日こんな元気な姿で登場してくださいました。

湯川さんの周りには、いつも人が集まります。年下の女友達もいっぱい!
そのコツは、マメであること。
1年に一度桜を見に行く「アマゾネスの会」、歴代のアシスタントが集う「子分会」など
自らが企画して、名前をつけた会合がたくさんあります。
面倒くさがらずに世話役になる。
それが、年齢をこえて、たくさんの「つながり」を楽しめるポイントなのだそう。

藤田一照さんは、神奈川県葉山で座禅会などを主宰している曹洞宗のお坊さんです。

私は一照さんの「心を休ませる練習」というご著書を読んで感動!
お会いしたくてたまらなくなりました。

世の中の「苦」はすべて「否認」から始まる。
とおっしゃる一照さん。
「人生には常に不確定要素がつきまといますから、思い通りになんかならないのです」。
そんな現実を否認するから苦しい…….
「私たちがこれから始めようとしているのは、この密やかな否認から、
その対局にある受容の方向に向かって、スペクトルをゆっくりと横切っていくことです」

否認ではなく受容へ。
この考え方は、まさに目から鱗でした。
そんな一照さんに伺った「人との距離の、整え方」について、ぜひ読んでいただきたいです。

「按田餃子」の按田優子さんのおはなし、面白かったなあ〜。
按田さんは、「人からわかってほしい」とも思わないし、
たとえばライングループから、いつの間にか外されていても「気にしない」のだと言います。

それは「ひとりでいることがなにより好きだから」。

そんな按田さんにとって友達は「作る」ものではなく「なる」もの。
行き先を決めない旅の途中、思いもかけない風景と出会うことと、
誰かと友達になることは同じ……。
先が見えない方が断然面白い。

なるほど、そんな人との出会いなら、ワクワクしそうです。

銀座でドイツワインと野菜料理を楽しめる「ローゼンタール」を営む島田由美子さん。
「誰かと意見が違うとき、違うって言えますか?」
と聞いてみると
「意見が同じってあるんですか?」と逆に問い返されてびっくり。

「意見が違うのが当然だし、面白いと思いませんか?」って。

そっか……。違っていいんだ。
そんなシンプルなことを教えていただきました。
私は、知らず知らずのうちに「違う」ことはいけないことだ、と思い込んでいたのかも。
「同じだよね」と言い合うことが、人とのいい関係……。
そう思っていた気がします。

違うから、話していて面白いし、発見がある……。
「違い」から生まれるコミュニケーションについて考えさせられました。

 

 

私は、石井ゆかりさんの星占いの記事が大好きです!
いつかお話を伺いたいと思っていました。

ところが……。
人に会うのが極端に苦手なのだそう。
写真はなし、ということでインタビューをお願いできました。

石井さんが書かれる文章が、心に響くのは、人の心がわかる方だから、と思っていました。
でも、石井さんはこんなふうに教えてくれました。

「この人の気持ちは、私には絶対にわからないんだ」と思っていることがいちばん大事だと思います。
だから最後まで「ああそのなの。でもわからないね……」と言い続けたほうが、
本当にわかろうとしてくれている、
って相手は感じると思うんです」。

石井さんの星読みが心に沁みる理由が少しわかった気がしました。

心理カウンセラーの前田利惠子さんには、プロの立場から「人との距離の、整え方」について教えていただきました。

「友達だと思っていた人に悪口を言われたり……と傷ついたとき、どうしたらいいですか?」

「まずは悲しんでください。2つ目は聞いてくれる人を探してください。
3つ目は、自分の価値を下げないようにすることです」

どの言葉もずしんと胸に響きました。

「はじめに」にこんなふうに描きました。

自分のコントロールの外側にあるからこそ、
私たちは、人との距離を整えながら、
何か大切なことを学んでいるような気がします。
自分のなかに正解がないから、
隣の人から「受け取る」という喜びを、
教えてもらうのかもしれません。

「人との距離を、整える」
よかったらお手にとってみてくださいね。

そして、この本について語った「暮らしのおへそラジオ」の第2回も発信されています。
こちらも聞いていただけたら嬉しいです。

では、みなさま、今日もいい1日を。


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