いよいよ今年最後の１日となりました。

いつもこの「日々のこと」を読んでくださって、本当にありがとうございます。
「外の音、内の香」をはじめたのは、2016年のことです。
ついこの前始めたばかりと思っていたのに、もう６年も経つなんてびっくりです。
最初は、思いついたときに書いていましたが、
毎日更新するようになったのは、2018年でした。

以来、どんな日も朝起きると「今日は何を書こうかな？」と考えることが習慣になりました。
「あ〜、今日は書くことがないなあ」と思っても、
パソコンに座って、
小さな出来事を一つ書き出してみると、
ああ、あの時はこう考えたんだった。
これは、以前考えたそれと繋がっているんだよな。
と書くことが芋づる式に現れて、
は〜、そうか！　私ってこんなこと考えていたんだ、
と自分で発見することもしょっちゅう。

例えば……。
昨日は、母と一緒に黒豆やお煮しめを煮て、
六甲の山を眺めながら、おつかいに出かけ、
アップルパイを見つけて買って帰り、
父と母と３人で、コーヒーを入れておやつタイムにしました。

そんな実家での日々が、
とてつもなく「幸せだなあ〜」と思うのは、
今年プチ介護を経験したからかも。

この家に住んでいた20代前半までは、
何者かになりたくて、野心満々で、
ここにいることがつまらなくて、
でも、どうしたらワクワクできるのかが自分でわからなくて、
悶々としていたなあと思い出します。

あの頃の自分に言ってあげたい。
進んで行く道が見えなくても、
それを探す道中こそ、ワクワクと楽しいものなんだよって。

イベントなどで、いろいろな方にお会いすると
「『外の音、内の香』、いつも読んでます！」
と声をかけていただきます。
「毎日、通勤途中に電車の中で読んでいます」
って言ってくださる方がいたり、

先日は、発酵調味料のご紹介をした村上さんから
「一田さんのブログを読んだ方が、お申し込みくださいました。
85歳の方で、『日々のこと』を毎日読むのが楽しみっておっしゃっていましたよ」
と教えてくれました。

ああ、その方の日常の一部に、この私の拙いブログを入れていただいているのだなあと
思うと、感謝の気持ちでいっぱいになります。

ついつい、本を出せばいっぱい売れた方がいい！と思うし、
「重版」しなくちゃ、と欲張りになるけれど、
こうやって、一人ひとりの方に読んでいただいている、
という確かさこそ、
一番の宝物だなあと思います。

このブログを「日々のこと」と名付けたのは、
何でもない毎日の中の、何でもないことを綴っていこう、と考えたからでした。
寝て、起きて、ご飯を食べて、掃除をして、仕事をし、寝る。
そんな営みは、どんな人も同じです。
だからきっと「何でもないこと」は、誰かの日常とつながることができる……。

今年もたくさん読んでいただいて、本当にありがとうございました。
来年もまた楽しく続けていければと思っています。

寒波がやってきているようで、
今も、窓の外でヒュ〜ヒュ〜と風の音がします。
みなさま、どうぞお体お気をつけて。

今日もいい１日を！