やっぱり自宅がいちばん!

久しぶりに自宅に戻りました。
朝目覚めると、窓からの日差しも、
座布団も、ゆらゆら揺れるチェアも、庭の木々も
ぜ〜んぶ我が家のもので、
せ〜んぶが、コツコツ私たちが時間をかけて選んできたもので、
その時の積み重ねが、こんなにも「安心」を与えてくれるものなのか、と
しみじみと感じています。

もちろん、育った実家も居心地がよく
「娘」に戻ることができる場ではあるのだけれど、
やっぱり「ホーム」は、自宅になったのだなあと思いました。

自分の足場となる自宅をしばらく離れると、
当たり前のように暮らしてきた空間が、
どうやって作れられてきたかを、
改めて感じることができます。

ある時、1枚の絵と出会い、
ある時、1脚の椅子と出会い、
ある時、ひとつの器と出会い………。
そうやって、私はこの家をコツコツとつくってきたんだよなあ。

どんな家に住む人も、
巣作りのように、みんな何かを選び、何かと共に暮らし
そこに時が降り積もっていく……。
そして、そんな時の足し算が
「あ〜、やっぱここがいちばん落ち着くわ!」
という安心と安定と、静かな穏やかさを生み出してくれます。

ご飯を食べるときにはこの箸で、
お湯を沸かしてお茶をいれたら、このポットにいれて、
朝のフルーツは、この楕円のお皿で食べる。
そんなひとつひとつの「いつものかたち」がここにある。

その「当たり前」が、自分の心をこんにも満たしてくれるのだと知り、
暮らしをつくるって、なんて素晴らしいことなんだ、と
1周回って帰ってきて、やっとわかった感じがします。

思えば、どんな人も、
家具をそろえ、
何時にご飯を食べ、
どの部屋で仕事をし、
どうやってくつろぐかを自分で決めて、
自分でものや時間を組み合わせ、
自分の1日をつくりだしています。

そのことは、とても幸せなんだなあと今回改めて思いました。

仕事はなかなか自分の力だけで思うようにはいかないけれど、
暮らしは、丸ごと自分の手で作り上げることができる……。

1日の作り方は、誰かに認められなくたって、自分と家族がよければそれでいいし、
成果をあげなくたっていいし、
自由に変えたり、付け足したり、引き算できる……。
自分の居心地は、自分の手で作ることができます。

私はやっぱり自分ちが好きで、
自宅の力って、なかなかすごいぞ!
と実感する朝です。

みなさま、今日もいい1日を!


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