使い捨てペーパーで掃除。「丁寧」を「手放す」ことも時には大事かも!

今日も朝焼けがきれいです。
昨日、実家でのプチ介護体験を書いたら、
驚くほどたくさんの方からコメントをいただきました。
みなさん、「ままならぬ時間」を過ごしていらっしゃったり、
「老い」のことを考えていらっしゃったり……。
そんな思いが溢れ出したようなコメントで、
私のことも、心配してくださり、その小さな一言が胸に染みました。
ありがとうございます。

実家での暮らしのいいところは、
マンションのベランダから空を見渡せること。
吉祥寺の自宅からは見えない朝日、夕陽を見ることができて、
朝起きてからの一番の楽しみになっています。

さて。
退院してからの母の暮らしを考えて、いろいろな準備をしています。
まず揃えた掃除道具がこれ。

かがんだり、立ったりが辛く、
「雑巾を洗う」ということが、一番負担になると思ったので、
家での掃除を全てペーパー化する作戦を立てました。
リビングなどの拭き掃除も、トイレ掃除も、フローリングの掃除も……。

母はタオル1枚を縫わずに雑巾として使う、というのがモットーです。
マイクロファイバークロスなど、「もっと便利なものがあるのに」
かつて進めたことがありますが、
1枚のタオルを洗い、たたみ直し直しながら「新しい面」で拭くのがいいのだとか。

そんな母がこれらを使ってくれるかどうかはわかりませんが、
せめて退院してすぐは、
無理をしないで掃除ができる方法を、私が伝授しようと思っています。

「でも、いやって言うかもなあ」
と想像するにつれ、母は「手放すこと」が苦手な人なんだなあとしみじみ思いました。
父が全く家のことができないのも、
母が全てをやってあげていたから。
私が以前実家に帰って手伝おうとしても「いい、いい、あとで私がやるから」と……。
そうやって、全部を抱え込むから大変になる……。

あれ? それって私も同じじゃん。
そう思いました。

実家で暮らしていると、
普段、私が自宅で「こだわっている」ことを手放さざるを得ません。
でも、手放してみると「あれ?これで十分じゃん!」と思えることがいっぱい。

土鍋でご飯を炊いてきたけれど、炊飯器でも十分美味しいし
(ただし、土鍋よりすごく時間がかかることにびっくり!)
毎朝、フルーツだけ、にしていたけれど、
父と一緒にトーストを食べても体調はいいし、
豆乳グルトを作っていたけれど、市販のヨーグルトでもいい……。

もしかして「こうじゃなきゃ」と思い込みすぎて、
私は自分で自分を苦しくしていたのかもなあと思います。

歳を取ったら、丁寧さやエコ的であることより、
上手にペーパー掃除を取り入れて、体の負担を軽くする方がずっといいと思います。
自分でやらなくちゃ、と思い込んできたことも
誰かにパスすれば、ずっとラクになる……(これが難しいのだけれど!)

せっかく「いつも」の外に出た毎日なので
これを機に「手放してもいいもの」を考えたいなあと思っています。

みなさんが、最近手放したものはなんですか?

大人の片づけ」(マガジンハウス刊)、
昨日重版が決まりました!
わ〜い!
手にとってくださった皆様のおかげです。
「手放すこと」、この続きのページに書きたかったな。笑

 

 

 

みなさま、今日もいい1日を。


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