週末はいいお天気でしたね〜！
我が家のクリスマスローズも、やっと花が咲き始めました。
３年ほど前、もう花の時期が終わる頃に、原種のクリスマスローズを
セールで6鉢ほど買い、
最初の年は咲かなくて、次の年からちらほら花がつきはじめ
やっと今年、たくさん花が咲きそうな予感。
１年に一時期だけ咲く花って、
庭に馴染んでいく様子を眺めるにも、長い時間がかかりますね〜。

私は「すぐに結果が見えなきゃイヤ」というせっかちな性格なのですが、
歳をとったせいか、
こういう長いスパンのことも、知らず知らずのうちに楽しめるようになってきました。

さて！
どこで知ったのか、そのきっかけをさっぱり忘れてしまったのですが……。
誰かのSNSで知ったのか、どこかの本の中で知ったのか……。
「人生の扉を開く、最強のマジック」（プレジデント社）という本を読みました。

 

なんだかいかにも自己啓発っぽい、スピリチュアルっぽいタイトルですよね〜（笑）
だから、そんなに期待せずに読み始めたのです……。
ところが！
これがめちゃくちゃ面白かった！
どうやらこの本、とても有名なようです。

作者のジェームス・ドゥテイさんは、スタンフォード大学医学部の教授で、
企業家、事前事業家としても活躍している方。
この本は彼が体験した実話をもとに書かれたものです。

貧しくて、家庭環境も悪い中、絶望していた少年ジムが、
たまたま入ったマジックショップで、出会った女性ルースに、
未来を切り開くためのレッスンを受けるおはなし……．

まずは自分の心を沈め、イヤなことだらけの自分から離れ……．
さらに、未来にどうなりたいかを思い描いていく……。
その言葉のひとつひとつがとてもよくて、
さらに、ジムの「そんなことあるわけないじゃん！」という反抗心もリアルで
どんどん引き込まれて読んでしまいます。

 

 

 

 

「心を開くことのもうひとつの面はね、あなたが本当に練習しなくちゃならないのは
こっちだけれど、自分を気にかけるってことなの」

ルースの言葉に、ジムと一緒に私自身も導かれているような気になります。

この中で、未来を思い描くレッスンがあります。
自分がどうなりたいのか、どこにすみ、どんな風景を見ながら暮らしたいのか……
と具体的に思い浮かべる……。

これを私も真似してやってみました。
夜寝るときに、ベッドに入ってから、おばあさんになって、仕事のことを気にせずに、
毎日をのんびり楽しむなら、どんな家がいいかなあ〜。
海が見える高台で、家は小さくてもいいから庭が広くて、
夕日が沈むのが見えて……。
でも、森の中もいいなあ。小川が流れていて、水仙が咲いて、玄関ドアの横にポーチがあって、そこに椅子があって……。
想像することは楽しいのだけれど、あれこれ、思いが飛び回って、ちっともひとつに絞れません。
どうやら私には、まだまだ未来は１枚の風景の中に収めることができないよう……。

 

ジムはレッスンのかいがあって、奇跡のようなプロセスで願い通りお医者さんになり、
さらにビジネスにも成功。
ただし……。
後半にはおもってもいないどんでん返しがあり、大失敗。
そこで学んだ本当のことが、最後に綴られています。
そんな実話をハラハラしながら追いながら、
そこで彼が得た「本当のこと」を一緒に学んでいく……。

 

そして、こんな文章に、ウンウンと深くうなずいていました。

「頭は、人間を区別し、一人ひとりが別の人間だということにしたがる。
自分と他人をくらべ、違いを見出し、限られた資源の取り分を確保する方法を教えてくれる。
でも心は人をつなげ、分かち合おうとする。
人間には違いがなく、結局僕たちはみんな同じなのだと教えてくれる。
心はそれ自体が知性を持つ。
そこから学ぶことができれば、
僕たちは、何かを与えることによってのみ、何かを持ち続けることができるとわかる。
幸せになりたければ、他人を幸せにするしかない」

「この旅は内面に向かうだけでなく、外とつながるためのものでもある。
内に向かって心を開けば、僕たちは自分の心とつながり、その心は僕たちを外に向かわせ、
他者とのつながりを促してくれる。
この旅は終わりのない内省ではなく、自分を超えて外に向かっていくものだ」

 

先日ご紹介した「料理と利他」もそうでしたが
どうやら、私の周りの「潮の流れ」みたいなものが、
自分を離れること、誰かの心とつながること……という方向へ動き出していることを感じるこのごろです。
でも、すべてのはじまりは、「自分のことをちゃんと気にかける」ことから。

私はどこを目指すのか、もう一度考え直したくなる１冊でした。

 

みなさんは、未来にどんな家に住み、どんな風景を眺めたいですか？

今日もいい1日を！