センスをよくするって、自分の「100点」のメモリを上げること

もうすぐ11月も終わりですね〜。
井の頭公園の木々の葉っぱのグラデーションが美しくて、
世の中がこんな不安な状況なのに、
「きみたちは、エライなあ〜」と声をかけたくなります。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

フラワースタイリストの平井かずみさんに、赤い実のリースをいただきました。
嬉しい〜!!
このリース、いつか我が家に欲しかったのです。
久しぶりに壁の飾りを変えたので、家中の絵をかけかえました。

山口一郎さんの絵も、靴→花へ。
たった1枚の絵を変えただけなのに、部屋の空気がガラリと変わります。

リースも絵も、あってもいいけど、なくてもいいもの。
私は実用的ではなく、飾りだけ、というものはあまり買わない方ですが、
気に入った絵に出会うと、ワクワクして時々手に入れます。
ワンピース1枚分くらいで買える予算のものなら、私でも手が届きます。

そんな絵を持って帰って、いつもの壁にかけてみるドキドキといったら!
我が家のコーナーがまったく違って見える!
そして、朝起きて、カーテーンをあけて、その様子を見ると、
ニマニマ嬉しくなるのです。

赤いリースが部屋にひとつあると、
とたんにクリスマス感というか、年末感、おめでたい感が出ますね〜。
平井さんが作るリースは、本当にセンスがよくてかわいい!

同じものを作っても、あの人とこの人の仕上げるものが、
違ってくるのはどうしてなのでしょう?

赤い実のリースを作る人は他にもいらっしゃるかもしれないけれど、
なにか、ちょっとの差が、このリースを品よく、愛らしく、美しくしているのです……。

それは、きっと平井さんが、たくさんの人に会い、たくさんの美しいものを見たり、
触れたりしているからなんだろうなあ〜。

素敵なギャラリーや、センスのいいあの人のおうち。
作家さんのアトリエや、美術館、ショップ……。
そんな目の蓄積が、「美しい」というメモリをブラッシュアップしてくれているのだと思います。

センスがいい人になりたい……と思います。
でも、「センス」って見えないし、測れないし、いちばん手に入れるのが難しい……。

今までを振り返って、私は「センスを磨く」って
自分にとっての「100点」のレベルを上げること、じゃないかなあと思います。

たとえば……。
若い頃、自宅に人を招いていろんなおかずを作っておもてなしをするのが好きでした。
でも……。
当時の日記に、当日作る料理のメモが残っていて、
それを見ると、めちゃ恥ずかしい……。
よくぞ、こんな拙い料理で、「いけてる」と思いながら、
人を招いていたなあって。

あれからウン十年。
その間に、取材でいろんな人のお宅に伺い、
いろんなものをご馳走になり、
すご〜く簡単なのに美しくておいしいものがあると知り、
頑張りすぎないでも、おもてなしができると知り、
いい器があることを知り、
盛り付け方のちょっとしたコツを知り……。

そうやって、自分にとっての「100点」を少しずつ
変化させ、ブラッシュアップしてきた気がします。

「これでよし!」と思うのは、自分の「100点」を満たした時。
でも、今の100点の上には、もっと素敵な100点があるかもしれない。
自分の「これでよし!」のレベルを上げるには、
もっと素敵な100点を、体験するしかない……。

世の中は、キラメキに満ちている……。
その中で、いろんな100点を、じぶんに吸収したいなあと思います。

みなさんは、「100点」のメモリが変わった経験ありますか?

 

 

今日もいい1日を!


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