「仕事に役立たないことをやる」って楽しいぞ!

昨日はずいぶん冷え込みましたね。
感染者数が増えて、心がザワザワするこのごろです。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

そんな中、テニスのレッスンに行ってきました。
インドアのテニスコートでのスクールは、
この状況下なので一旦お休みすることにしたのですが、
その代わり、外のコートで、パーソナルのコーチに一対一で
ときどきレッスンを受けています。

これがめちゃ楽しい!
今、私の生活の中で、ぶっちぎりのいちばんのお楽しみだと思います。
中2から高1まで、そして大学時代と軟式テニスをしていたワタクシ。
硬式だってそこそこできるはず!
と思っていたのですが、いざはじめてみたら、全然できない!
この「できない!」って体験がものすご〜くいいのです。

大人になってこんなにも「あ〜、できない!」って思うことは、
ほとんどなかったように思います。
悔しくて、どうしたらできるようになるかがモーレツに知りたくて、
なんとかできるようになりたくてたまらない!

幸い、今教えていただいているコーチは教え方がとっても上手で
すごくよくわかり、
その通りに体を動かしてみると、
たちまちラケットにボールがフラットに当たるようになったり、
どこへ飛んでいくかわからなかったのに、ちゃんと狙うところへ打てるようになったり。

コーチの説明をよ〜く聞き、試しにやってみて、うまくいったら
小躍りするほど嬉しい!
でも、すぐまたできなくなるから、
体に覚え込ませるように、何度も練習する。
するとだんだんできるようになる……。
このプロセスに病みつきになります。

この年齢になって、仕事より大事なことができるなんて、
思ってもみませんでした。

そして、「いつも」から一歩離れるって、
こんなにも大事なことだったんだ、と実感しています。

原稿の締め切りがあっても、
コンテを書かなくちゃいけなくても、
取材の下調べをしなくちゃいけなくても、
テニスだけは行く!

テニスコートに立つと、「ライター」ではなくなります。
そして、1時間ヘトヘトになるまで走り回ってボールを打ち、
汗だくになってレッスンを終えると、
さっきまで気になっていた仕事のことも、
今日のご飯の準備のことも、すべて洗い流されて
「何者でもないワタシ」になっている気がするのです。

「いつも」からの離れ方は人それぞれ。
今はなかなか難しいかもしれませんが、ライブや演劇に行ったり、
友達とおしゃべりしたり、
手を動かして何かを作ったり……。

そんな時間は、何かに「役立つ」わけではありません。
今まで、仕事に役立つことしかやってこなかった私にとって、
そんな「役立たないこと」をやることが、とても新鮮です。

仕事に役立たないことをやる。
家事や育児に関係ないことをやる。

そこには「何者でもないワタシ」の軸を太くしてくれる
世界が待っているような気がしています。

みなさんは、「いつも」の外の世界を持っていますか?

今日もいい1日を!


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