隣の人との「違い」のもっと奥に、その人らしさがきっとある。

昨日は、10年前のことを思い出しながら過ごしました。
亡くなった多くのみなさんのご冥福と
被災地のみなさんの心に少しでも明るい光が灯ることをお祈りいたします。

さて。
先日仕事からの帰り道、イチゴが「メガ盛り」と称して安売りになっていたので
いそいそと買って帰り、ジャムを作りました。
自分で作るジャムのいいところは、なんといっても香り。
パンにてんこ盛りに塗って一口ハフッと頬張ると、
体全体がいちごの香りに満ち満ちるようです。

先週の週末はライター塾でした。
参加者6名をZOOMでつなぎ、始めるのですが、
その6名は毎回バラバラ。

「書く」ことを専門にしている人がいれば、普通の会社員も公務員の方も、
専業主婦の方もいらっしゃいます。
年齢も30代から50代まで。

いちばん最初に自己紹介をしながら
いつも私はドキドキしてきます。

これだけ「違う」人たちが集まって、
「も〜、あの人もっと早く書き上げればいいのに!」とか
「私は毎日忙しいのに、あの人はそんな暇なんだ!」とか
一緒に集っている人のことを、不満に思う人がいたらどうしよう……って。

でも……。
本当にありがたいことに、いつも私の想像を遥かに超えたところで
6名の皆さんの輪が、見事につながっていくのです。

2日間の最後の課題は、互いにインタビューをしあって、相手のことを書く
というものです。
外資系の会社でバリバリ働いている人が、主婦でパートで働く人の話をきき、
産後ケアの仕事をしている人が、キッチンの設備メーカーの会社で働く人の話を聞く……。

仕事も暮らしも生き方もまったく違う相手の話を聞いているのに
みなさんちゃんと、その人の「いちばんいいところ」を捕まえて、文章にしてくださいます。

そのことに、私はいつもめちゃくちゃ感動するのです……。

私なら、「私は好きなことを仕事にしているのに、
あの人は、まったく自分に関係ないものを売る仕事で、人生楽しいんだろうか?」なんて
自分を起点に相手を判断してしまいがちなのに……。

「違い」をマイナスととらえずに、
そこにあるその人らしさをちゃんと引っ張り出す視点は、
「目の前にいる人を受け入れる」という優しさから生まれます。

隣の人と意見が違っても、生き方が違っても、価値観が違っても、
その向こうには、その人らしさがある。
みんなが、違いの向こう側にあるものにちゃんと手を伸ばし
それを握りあうことができたら、
みんながハッピーになるなあ〜。

 

ライター塾であがってきた文章を読みながら、
そんな「優しさ」について、そして「多様性」について考えたのでした。

 

 

みなさま、今日もいい1日を

 

 


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