自分をくるりとひっくり返す

今日はちょっと寝坊して、いつもより10分ほど遅く家を出たら、
東の空が薄紫からピンク色に染まっていました。
きれいだなあ〜。
家に帰る頃には、オレンジ色に。
まだ明けていない藍色の部分とオレンジ色が溶け合って、
西側には月と明けの明星。
そんな天体ショーを見せてくれる大空に感謝です。

寒い日が続きますが、みなさま、いかがお過ごしですか?
私は原稿があと残り少し。
ラストスパートです。

さて。
先週、最終回を迎えて終わってしまったけれど、
ずっとNHKの夜ドラ「ひらやすみ」を楽しみに見ていました。
10時45分からの、私の寝ている時間の放送だったので、
翌日昼ごはんを食べながらNHK oneで見るというのがお決まり。

このドラマ、かなり評判になっていたし、はまっていた方も多いのでは?

岡山天音さん演じるヒロトが、仲良くなった近所のおばあちゃんから、
平屋の一軒家を譲り受けます。

そこに山形から上京してきたいとこ、森七菜さん演じるなっちゃんがやってきて
一緒に暮らし始めます。

ヒロトは高校生の頃、自主映画を作っていて、その流れで俳優になったものの、
「売れなかったら負け、という世界が俺にはあっていなかったんだ」
と辞めてしまい、
東京では、釣り堀でアルバイトをしながら、
毎日自分となっちゃんのためにご飯を作ります。

このご飯が美味しそうなんだよなあ〜。
最後のクレジットを見たら、料理監修は飯島奈美さんでした!

最終回だけ、どうなるのだろう?とワクワクしながら、
お風呂に入り終わってパジャマのままで、
毛布にくるまってリアルタイムで見ました。

が!
なんにも起こらなかった!
お母さんが田舎から送ってくれた里芋で、友達たちと庭で芋煮会をして終わりです。
うわ〜、やられた〜!
なんにも起こらない、ってところが、まさに「ひらやすみ」らしいなあ〜と思ったのでした。

我が家のご飯はピーマンの肉詰めでした

ヒロトくんの友達、吉村界人さん演じるヒデキは、
結婚して子供が産まれ、家では奥さんに叱られまくり、
会社では上司のパワハラにあって、限界まで追い詰められます。

最終回の1回前の回は、
そんなヒデキを心配するヒロトが、
釣り堀に誘い、ふたりで釣り池の中に落っこちて、
やっとヒデキは会社を辞める決意をする、というお話でした。
この回は、しみじみよくて、涙が出たなあ〜。

そんな中ヒデキくんの言葉が胸にささります。
「どうしてがんばっている俺より、全然頑張ってないヒロトの方が幸せそうなんだよ」って。

そうなんだよなあ〜。
頑張っている人がエラくて、頑張らない人はダメ。
私もずっとそんな価値観で生きてきたんだよなあと改めて思いました。

でも、頑張っている人は、時に何に向かって頑張っているのか、
どうして頑張っているのかさえわからなくなってしまいます。

ヒロトくんみたいな生き方をしたら、
きっと将来が心配でたまらなくなっちゃうだろうなあとも思う……。
でも、人生の中心になにをもってくるかで、
幸せの形ってきっと変わってくるんだろうなあとも。

岡山天音さんの演技が素晴らしくて、
ヘラヘラしてるヒロトくんを見事に演じていらっしゃいました。
その幸せそうな姿を見ていたら、
自分の何かをガンガンと割って、壊してみたくなりました。

じゅ〜じゅ〜

一方で……。
「情熱大陸」で「暮らしのおへそ」でも取材させていただいた、
木村多江さんが出演していらっしゃいました。

その中でびっくりしたのが、
舞台の上で初見で台詞を言って、4人の俳優さんと監督がやりとりする、
というイベントでした。
監督のダメ出しも、すべて観客の目にさらされます。

ベテランの俳優さんが、あえてそんなリスキーな場になぜ?
と思ったら、多江さんはこんなふうに語っていらっしゃいました。

「恥をかいた時に、人間って成長すると思うんです。
演じるとは、自分をさらして生きることだから」って。

私はこっそりプライドが高いので、
ダメ出しをされることが大嫌いです。
ましてや、人前でダメなところを指摘されるなんて……。

でも……。
先日、取材でちょっとうまくいかないことがあり
ちょっと落ち込んだことがありました。
数日クヨクヨしたけれど、その中から学んだことがいっぱい!

そっか、痛い思いをしないと、
自分が一旦ぺしゃんこにならないと、
わからないことっていっぱいあるんだなあ〜と実感。

「ひらやすみ」とこの木村多江さんの言葉が、
どこかでつながり、
私は私の価値観を、これから潰していこうか……と思ったのでした。

歳を重ねて、そろそろ自分がまとまってきたかな……と思っていたこのごろ。
でも、まだまだなんですよね〜。
もう一度、くるりと何かをひっくり返す必要があるのかも……
と感じているこのごろです。

みなさんは、自分をくるりとひっくり返す体験、ありますか?

今日もいい1日を。


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