笑って誰かを「許せる」人に。

昼間はまだまだ暑いけれど、
朝の風はずいぶんさわやかになりました。
ヤマゴボウの実も色づき始めています。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

先日、公園で見つけた「クサギ」の花について書いたら
読んでくださった方からコメントが届きました。
11月頃になると瑠璃色の実をつけるのだそうです。
その実を集めて煮ると青い液ができて、糸や布が美しい青色に染まるのだとか。
そして、日本で青に染まるのは、このクサギと藍だけなのだそう。

染色をされているという方からでした。
うわ〜!
そうなんだ〜!
と改めて感動してしまいました。

私のまったく知らない世界で暮らしている方が
まったく知らないことを教えてくださったら、
近所の公園の花の先につながっているものを知る……。

自分だけでは知り得ないことを、
まわりにいる方のおかげで知ることができる……。

こうやって「知」の交換で世界を広げるって素晴らしいなあ〜って。

教えていただいてありがとうございました。

これがクサギの花。秋になったら実を見に行ってみよう!

こうやって「人の力」に感謝する日もあるのだけれど、
私は、なんて人を信じることが下手なのだろう……と落ち込む日もあります。

正直に告白すると、
私は「恨み深い」タイプ。
人に一度イヤな思いをさせられると、とたんにシャキーンとシャッターを下ろして
2度と開けることがありません。

それは、きっと私がこっそりプライドが高いのと、
気にしいで、傷つけられることを極端に怖がるからなのかも。

「私だったら、こんなことはしない」
『私だったら、こんな言い方はしない」

そんな態度や言葉に触れると、たちまちシャッターを下ろしたくなります。

たとえば……。

取材OKをいただいたのに、突然ドタキャンで、
その後もなんにも言ってこない人。
「私だったら、やんごとなき理由で断るにしろ、
その後も、『本当にすみませんでした』『ご迷惑をおかけしました』って
ひたすら謝るけどなあ」
と思ってしまいます。

たとえば……。

仕事で編集者と会う約束をしたのに、私がすっかり忘れていて
「せっかく準備をしているのですが、
その後なんの連絡もなく、
もうあの打ち合わせはなくなったのでしょうか?」
とこわ〜い口調のメールを送ってくる人。
「私だったら、『忙しいのでお忘れかもしれませんが、
あのお打ち合わせ、まだ生きてます?
と相手を否定することなく、ちょっと冗談まじりに言うけどなあ」
と思ってしまう……。

そんな思いを一度でもすると、
「あの人は、私とは違うタイプの人」
「あの人は、怖い人」
という情報がインプットされてしまい、
なるべく遠ざかろうとしたり、
いくら人気者でも、2度と取材をお願いしようとはしない……。

でも…….
私の周りのみんなに愛されている友人を見ると
「こないだ、すごい怒られ方をしてしょげていたのに、
その相手ともう一緒にお茶しに行くんだ!」
とびっくりしたりします。

「あのこと、もう気にならないの?」
と聞いてみたら、
「私、すぐ忘れちゃうから〜」とガハハと笑っていました。

そうだよなあ〜。
人って変わるし、たった1回のことでその人のすべてなんてわからないしなあ〜。

でも、「あの言い方」は、「あの人の性格」から出ているから
本質は変わらないと思うんだよなあ〜。

そんなせめぎ合いで、揺れています。

先日、かつてドタキャンされた相手に偶然会って、
その場の流れから、あれこれおしゃべりすることになりました。

なにごともなかったように、普通に会話が弾んでびっくり!
人は「されたこと」はずっと忘れないけれど、「したこと」はすぐ忘れる、
と聞いたことがあります。
彼女は、ドタキャンしたことなんて、覚えていないのかなあ〜。

きっと私は「負けられない人」なんだと思います。
ドタキャンされたなんて許せない。
あんな言い方されたなんて許せない。
と思ってしまう……。

でも「きゃ〜、ドタキャンされちゃった〜。も〜、しょ〜がないなあ〜」
と負けて、笑い飛ばしてしまえばいいのかも。

そして、相手を許すとは、「負ける」ことから始まるのかもしれないなあと思います。

私自身、どこかで誰かに失礼なことをしているかもしれないし、
誰かを傷つけているかもしれない。

ちょっとぐらい嫌な思いをしたって
「いや〜、まいった、まいった」
と笑って流せる人になれたらいいなあと思っています。

みなさま、今日もいい1日を!


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