桜が散ると、新緑がもりもりと茂り始めました。
ついこの間まで、裸ん坊だった木々に瑞々しい緑の葉が揺れています。
まだ深い色になる前の新緑は本当に気持ちがいいですね。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
さて!
先日のこと。
我が家に大事件が起こりました!笑
キッチンから夫の「わ、わ、わ、わあ〜〜〜」
という声が聞こえました。
「なにごと?」と行ってみると、
キッチンワゴンの脚が折れてた……。
キャスターを支える根本の部分にヒビが入って、ぐにゃりと曲がっているのです。
夫が手で支えていないと、傾いて、中にしまっているあれこれが、
ザザザ〜ッと流れ出してしまいそう……。
こりゃ大変だ!
と大騒ぎして、なんとか修理しようと夫と共に格闘。
ペンチでヒビの部分を閉めて、なんとか立っているだけには回復したのですが、
キャスターを動かすことはできません。
我が家で10年以上活躍してくれた「IKEA」のキッチンワゴン。
自分の本にも、雑誌で取材していただいた時にも度々登場し、
使いやすくて、本当に我が家のキッチンの中心的存在でした。
脚以外はまだまだ使えるので、なんとかしようとしたのですが……。
ふたたび、ぐにゃりと折れ曲がり、もうこれはダメだ……
と諦めました。

中身を全部出したところ
「無印良品」のカゴ4つが、棚板1枚にちょうど収まるので、
もう一度これと同じものを買おう!と思ったら……。
なんともう販売されていない……。
そこで、再び「IKEA」のオンラインショップで、
探しに探して、これよりちょっとだけ小さく
黒い天板と脚のものを見つけました。
さっそく購入。
届いて、組み立てようと思ったら、これが大変!
右のネジを入れたら左が入らない。
左を入れたら右が入らない。
「ちょっと、そこ持っててよ」
「ちゃんと持ってるやん!」
「そうじゃなくてさ〜」
「そうじゃないって、だったらどうよ?」
夫とふたりで喧嘩しまくりながら、
1時間以上かけてやっと組み立てました。
ちょっと幅が狭いけれど、なんとか「無印良品」のかご4つが収まって、
以前の通りのシステムが復活!
ただ、棚と棚の幅が狭くて、
いちばん背の高い茶筒が入らない……。
これは、寝かせてしまうことにしました。
天板が木で、輪ジミがつきそうだったので、
これまた検索して調べ、
蜜蝋ワックスをゲット。
撥水効果も少しあるそうなので、これを塗りました。
こうして、我が家のキッチンワゴン大騒動はやっと終了したのでした。
思えば、あの以前のキッチンワゴンちゃんは、
仕事して、ご飯作って、また仕事して。
朝起きて、お湯を沸かしてお茶を入れて、
スープを作ってトーストを焼いて……。
そんな日々をずっと見守ってくれたんだよなあ〜。
お疲れ様でした。
ありがとう……。
自分の暮らしを「点」でなく「線」で感じられると、
ああ、確かに日々の営みが積み重なっているのだなあと
感謝の心が生まれます。
最近、NHKの「しあわせは食べて寝て待て」というドラマを見ています。
これがすごくいいんだよなあ〜。
桜井ユキさん演じる主人公のさとこは、一生付き合う病気になったことで生活が一変。
築45年の団地に引っ越して、
生活をひとまわり小さくせざるを得なくなります。
そこで、加賀まりこさん演じる大家さんと、
そこに居候する料理番の司(宮沢氷魚さん)に、
薬膳を教えてもらい、
少しずつ心身を取り戻していく……。
先日は、さとこさんがパートで働くデザイン事務所の社員旅行。
なんてことない温泉にスタッフ4人で出かけます。
いたって普通の旅館なんだけれど、お湯がすごくいい……。
でも、若いスタッフはモノ足らなくて「なんでここ?」と文句を言います。
温泉に浸かりながら、
社長が言った言葉が印象的でした。
「良質な普通に勝るものなし」。
なるほど〜!と思わずメモ。
派手なもの、キラキラしたもの、目立つもの、につい惹かれてしまうけれど、
心を満たしてくれる「普通」を大事に……。
また、今度はこのブラックキッチンワゴンちゃんと共に
私はどんな毎日を積み重ねていくのかなあとちょっと楽しみになりました。
みなさんの「良質な普通」ってなんですか?
今日もいい1日を。