実家にて。夕暮れどきのお墓掃除

関西出張のため、1日早く実家に泊まっています。
外ではワシワシとセミが鳴いています。
東京では聞かないこのセミの声を聞くと、
ああ、帰ってきたなあと感じます。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

昨日は、カーシェアで車を借りて、
両親を連れて、お盆前のお墓掃除へ。
今回、出張で帰ると母に告げると、真っ先に頼まれたことでした。
義父母になる一田家のお墓やお仏壇を
いつも心にかけている母を、すごいなあと改めて思います。

家の小さなお仏壇には、常にきれいに花が生けられて
その季節のお干菓子が供えられていて、
私は実家に帰るとまずは、ここに座って手を合わせます。
どんどんいろんなものが簡略化される世の中で
この「実家っぽい」営みが
とても尊い時間に思えて、忘れてはいけないなあと教えられます。

この暑さの中、80代と90代の両親をお墓に連れて行くので
少しでも涼しいようにと、日暮れ少し前に出かけることにしました。
「お掃除だけなら、私が行ってくるよ」と行ったのですが、
「掃除もセットでお墓参りなんだから」と母。

お花と掃除セットを準備して出かけました。

夕方6時過ぎでも、まだまだ暑かったけれど、
雑草を抜いて、墓石を磨いて……。
母はお花を切り揃えて準備をし、
私と父は、ゴシゴシとブラシで掃除をして、
みんなで汗だくになりました。

それでも、清々しく整ってから、お花を飾り
お線香の香りの中で三人で手を合わせると
「ああ、来てよかったね」と
笑い合いました。

帰り道、前を歩く父、母の姿を見ながら、
いつものことながら、胸がキュンとしました。
あと何回、一緒に来れるかなあって……。

若い頃、私は実家を出たくて、
こんな退屈な毎日はイヤだ!
もっと新しい世界を見て、知って、ビッグになりたい!
と思っていたけれど、
回り回って、この年になると
あんなにイヤだった、
退屈で、何も起こらなくて、淡々とした毎日が、
実は、世の中でいちばん幸せで、大事な時間なのだということが
わかってきます。

お墓に行く前に、
ちょっと早いけれど、先に食事をすませることになりました。
父と母がいつも通っている病院に併設されたレストランが
「おいしいのよ〜」と連れていかれて、
私はエビフライ定食。
父と母はエビフライカレーを。
食後には「これを食べなくちゃダメ」と
抹茶アイスを。
病院の帰りに父と母はいつもここで食事をするらしく
「いつかノリコを連れてこなくちゃ」と話していたそう。

なんてことのない、エビフライ定食を食べながら
なにかいいものを見つけたら
「ノリコにも」と思ってくれる親がいることに感謝!

こうして、夜のお墓掃除ツアーは無事終了したのでした。

やはり疲れたのか、両親は今朝まだ寝ています。

さあ、私は今日はこれから取材に出かけます!
がんばろ〜!

みなさま、暑い日が続きますが、いい1日を!


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