八重さんと出会って。

東京は、すとんと涼しくなりました。
朝、ウォーキングに出ると、ちょっと肌寒いほど。

私は週末、久しぶりに夫とお散歩へ。
西荻で開催中の知り合いの個展へ、ひと駅歩いて行ってきました。
昼間は少し暑かったけれど、空は青く、風が気持ちよかったなあ〜。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

さて。
以前書いたように、大河ドラマにはまって数ヶ月になります。
今なお続いていて、最近見ているのは「八重の桜」。

会津藩のお話です。
綾瀬はるかさんが、会津藩の砲術指南の家に生まれ、女ながらに鉄砲の名手として知られる
山本八重を演じています。
八重さんって、のちに、同志社大学をつくった新島襄さんの妻になるのですね〜。
歴史にうとい私は、そんなことも知りませんでした。
いろんな大河ドラマを見るうちに、
少しずつ歴史のピースとピースがつながって、
「ああ、なるほどね〜」と時代が見えてきました。
それが嬉しくてたまりません(笑)

さらには、歴史の舞台となった地を、今の地域と照らし合わせみると、
今更ながらに、日本のいろいろな地域をもう一度訪ね直したい気持ちになります。

「八重の桜」を見てからは、会津という地について興味がムクムクと湧いている最中です。

「やっと目覚めたか..」と夫には呆れられております。笑

そんなドラマの中で、先日号泣したシーンがありました。
八重が鉄砲を持ち、死ぬ気で戦った会津戦争。
会津の鶴ヶ城は、大砲を撃ち込まれボロボロに。
会津藩は敗北してしまいます。

八重の父も弟も戦死してしまいました。

場面は変わって1年後。
領地を没収され、解体された会津藩でしたが、やっと家名存続を許された、という知らせが届いた日。
「今日はお祝いだ」と
八重の一家は、会津の郷土料理「こづゆ」を作ってみんなで食べます。

「おいしいねえ」「あれからもう1年だねえ」。
そう語り合いながら、みんなでお椀とお箸を持って食べる……。
そのなんてことのないシーンに、涙がポロポロとこぼれました。

お父さんも弟もほんの1年前に亡くなったというのに……。
人は、こうやって立ち直ることができる。
家も焼けてなくなり、人の家に間借りをし、
行商で細々と食べていくしかない。
そんな状況なのに、ちゃんとみんなで笑い合いながら、ご飯を食べられるんだなあって。

人間って強いものなのですね〜。
どん底のような、つらい、悲しい思いをしても、
時が経てば、傷は少しずつ癒えて、笑顔を取り戻し、おいしいご飯を食べ、
明日の方向へと顔をあげることができる。

このことを知っておくだけで、
もし、ものすご〜くつらいことが起こっても、
「きっと大丈夫」と信じられるような気がしてきました。

これからドラマは後半戦。
八重さんと新島襄さんの出会いのシーンになります。
たのしみ〜。

昨日のお散歩。個展開催中のギャラリーの前で

 

歴史を学ぶと(といってもドラマからだけど)、
「今」という私の居る場所から、その流れを俯瞰してみて、
そっか〜、人間ってそういうものだよなあとか、
どうして、そんな愚かなことをするんだろうとか、
それでも、と立ち上がる力ってすごいなあと
ひとまわり大きな目で、いろんなことを知ることができます。
ウクライナの問題しかり、
「今」のただ中にいると、それが一体どういう意味なのかを理解するのは難しいもの。
それを、一歩離れて眺め、
その上で、感じたいろんなことを持って、「今」へ帰ってこれる。
そうして、もう一度「今」を点検しなおせる、というのが、すごくいいところだなあとしみじみ思います。

まだ夏と秋の間を行ったりきたりするそうですが、
涼しくなって、暖かい飲み物がおいしくなり、なんだか嬉しいです。

みなさんは、どんな秋の日を過ごされるのでしょうか?

今日もいい1日を。

 

 

 

 


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