今日から8月ですね〜。
みなさま、いかがお過ごしですか?

さて!
春からみんなで作ってきた「暮らしのまんなか vol,37」が発売されました〜!
さわやかな色の表紙がいいでしょう〜?
デザインは引田大さんです。

1冊丸ごと全部自分で取材に行って、自分で書いていた時代もあったけれど、
今は、若い人たちに手伝ってもらうようになりました。
私は、全体の構成を考えたり、調整したり、
原稿を読んで赤字を入れさせてもらったり。

5人の信頼できるライターさんたちの力を借りると
自分とは違うネットワークから、取材対象を探してきてくれて、
ページづくりに幅が生まれるなあと感じています。

 

毎回1冊にテーマをつくるのですが、
今回のテーマは「私が選んだ暮らし方」。

「はじめに」には、こんなふうに書きました。

世の中には、美しい素敵なものがたくさんあって、
ひとつ「いいもの」を知ると、世界がひとまわり広くなります。
(中略)
ところが……。いつまでも新しいものや情報だけでは、疲れてしまいます。
ある程度、引き出しの中にストックがたまってきたなと感じたら、
次のステージへと進む時期なのかもしれません。
「いいもの」は外ではなく、「ここ」にあるというステージです。
「ここ」にあるものをどう使おうか?
その第一歩が「私」に戻ることなんじゃないかなあと思います。

この後にも続きがあるので、
ぜひ読んでみてください。

そして、私は3人の方の取材を担当。

ひとりは、「イーオクト」代表の高橋百合子さん。
夫で建築家のエドワード鈴木さんが亡くなったのは4年前。
そのとき、ちょうど人生後半にふたりで住む家を立てようと、
設計図が完成したばかりだったそうです。
「ひとりになったら、もう建てるのをやめようか」と思ったけれど、
せっかくの夢をかたちにしようと決意。

そうして、完成し、引っ越しされたばかりのお宅へ伺ってきました。
葉山の山のてっぺんにあるお宅の気持ちよかったこと!

初めて打ち合わせに伺ったとき、
車で行ったのですが、「ほんとにこの道進んでいいの?」というような
細い細い山道をドキドキしながら走った先に、
あたりの森と、その先に海を見下ろす家が現れました。

ここが完成して初めて
「ああ、夫はこの風景を私に見せたかったのね」
と、ひとつひとつエドワードさんのしかけを解いていっているような気持ちだそうです。

そして、高橋さんは
「70代からの暮らし替えって、いいわよ〜」と語ってくださいました。
せひじっくり読んでいただきたいです。

もうひとりは、仲良しでもある中川正子さん。
岡山のご自宅へ伺いました。
1年前に、築40年のヴィンテージマンションを購入し
夫で建築家の弥田俊男さんがリフォームを手がけたそう。

中川さんといえば、世界をクルクル移動して、
スーパー忙しい方。
そんな日々を快適に過ごせるよう、
大雑把でも、いつもていねいじゃなくても、
家族が笑顔で過ごせる家をつくりました。

オープンなキッチンは、長男のサイくんの友達が集まって
お菓子づくりをしたり、
友達を招いて一緒に準備をしながら食事会を開いたりするのにぴったり。

さらに、その奥がパントリーになっていて、
必要なものはぜ〜んぶそこへ。
出すのも片付けるのも最短距離でラクチンなのです。

そして、パントリーの右手がクローゼット!
中川さんの暮らしに必要な動線が、ぎゅっと一箇所に集まって、
俊男さんの「妻がラクなように」と考えた愛情をひしひしと感じました(笑)。

取材に伺って、撮影が終わったあとも、
ふたりでいっぱいおしゃべりして、楽しかったなあ〜。
中川さんの行きつけの山にも連れていってもらいました。

3人目は、東京から長野県御代田に引っ越した、料理家の岡本雅恵さん。
友達5家族と一緒に土地を購入し、それぞれが家を建てるという
面白い方法で新たな暮らしの場をつくられました。

カフェを営んだり、ケータリングの仕事をしていたという岡本さん。
出産後、体を壊して
そこから大切にしたいものをもう一度見直したそう。
そして見つけたのが
「毎日食べる、ごはんと味噌汁とおかずが一番大事」
ということでした。

そこで、土により近い土地に住むことを選んだというわけです。
木の温もりがいっぱいでナチュラルなんだけれど、どこかモダン。
そんなお宅のテラスで、撮影後にご飯をいただきました。
気持ちよかったなあ〜。

そのほかにも
食卓を中心に暮らしを紹介したり、
自分仕様のクローゼットを見せていただいたページも見応えがあります。

料理ページは、植松良枝さんに教えてもらう「ひと皿で満足! おかずサラダ」

肉や魚や豆、厚揚げなどをプラスして、
ボリューム感たっぷりの「おかず」にもなるサラダをご紹介しています。
これ、どのサラダもとびっきりおいしくて、
私も家であれこれ作っています。

自分の暮らしをちょっと違う、新しい角度から見つめるには、
誰かの暮らし方を見せていただくのがいちばん!
と私は思っています。
いろんな刺激をもらって
「私もこれ、やってみよう」とか「こういう考え方もあるんだ!」と気づけば、
暑くて、なんにもやる気にならない日々に
ちょっとだけ爽やかな風が吹くかもしれません。

ぜひ、ゆっくりページを繰ってみてください。

暮らしのまんなか vol37」絶賛発売中です!

今日の東京はちょっとだけ涼しいよう。
みなさま、今日もいい1日を!

 


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