年末の旅がなくなって3年……。ひとまわり小さくなった年末年始の幸せ

今年も残すところあと3日ですね。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

コロナ前は、年末といえば、早めに仕事を終えて温泉に行ったり(上の写真)
海外に逃亡したり(下の写真)……。


楽しかったなあ〜。
長期の旅行に行けなくなって、もう3年も経ちます。
ただ、その間両親が年老いてきたこともあり、
旅の代わりに、早めに実家に帰省するようになりました。

今年も、私は昨日が仕事納め。
今日から実家に帰ります。

年明けすぐに「大人になったら着たい服」の取材が始まるので、
その打ち合わせなどで最後の最後までバタバタし、
昨夜遅くから荷造りに取り掛かりました。

かつてこのブログにも書いたけれど、
私は大の「けじめ」好きで、
年末には、1年を振り返り、
お正月には新たな清々しい気持ちで1年の予定を立てる……というプロセスを楽しんでいました。

でも、コロナ禍になってからは、
自宅での年末年始の行事はおあずけ。
今年は特に、あれこれ個人的な用事が多くて
掃除も一切手をつけられず、
新年のお飾りも買わず……。


でも、これはこれでいいかなあ……と思っています。
実家へ帰れば、以前みたいに元気ではないけれど、
両親が待っていてくれる。
それだけで、私は幸せだよなあと思うので……。

そして、年末に実家の手伝いをする日々が、
あと何年続けられるかと思うと、
私の年末年始なんていらないや!と思います(ただのサボり? 笑)。
夫にはちょっと申し訳ないけれど。

この家をきれいにして、心静かに考えるのは、
お正月が終わって、帰ってきてからにしよう……。
そう思いながら、昨夜は荷造りをしておりました。

年末に旅行に出かけていた頃、私の中ではこんなことが起こっていました。
日常から一歩外に出ることによって、
「いつも」を一旦リセットする。
そして、波音を聞きながら、自分の中をいったんまっさらにする。
そして、星空の下で日記を書きながら、1年を振り返り、
「これから」のことを考える……。

考えることのほとんどは「私のこと」でした。
どんな仕事がしたいかな。どんな暮らしが楽しいかな……などなど。
たった3年前なのに、あの時は、自分のことだけ考えていたらよかったんだよなあと
改めて思います。

歳をとると、だんだん「ままならぬ」ことが増えてきます。
老いるということ、病気、体力の衰え。
そして、「ままならぬ」ことは、自分ひとりの力では乗り越えられないことを知ります。

家族は互いに助け合い、近所の人に頼り、
時にヘルパーさんの力を借り、お医者様に診ていただき……。

世界はひとまわり小さくなり、
自分の成長のことだけを考えてはいられなくなります。

でも、あの自由だった頃とは違い、
その中で見えてくるものは、深くて尊いなあと思います。

あの、ジュリーの映画で学んだように
明日も明後日もと欲張るからつらなくなる。
だから、「今日1日だけ」と考えようと、
小さな単位の幸せに気づくことができるようになってくるのかも。

さあ、そろそろ出発します。
今、帰る実家があるということに心から感謝です。

みなさま、今日もいい1日を。


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