母ふみこの暮らしのルール

PCR検査を受け、神戸出張のついでに実家に久しぶりに立ち寄っています。
あれこれ母の手伝いを……。

思えば、ちょうど去年の今ごろ母が手術をし、
ひとりに暮らしになる90歳の父のため、東京と実家を行ったり来たり
したのでした。
今は、幸い母の状態は少し落ち着き、
家の中でも杖をついて暮らすようになりました。

以前よりできないことはぐんと増えたけれど、
それでも、部屋のあちこちを見ると、
できない中での母の「きれいに暮らしたい」という思いが垣間見れて
その様子から、「ああ、去年より少しはマシなんだなあ」
と実感できます。

「私がやるから」と私が手を出そうとしても、
「ここは、私のやり方があるから」と杖をつきながら渡そうとしない!
そして、整えながら「ここはね……」とこだわりポイントを伝授してくれます。

そこで!
母「ふみこのルール」をちょっとご披露!


その1
シルバーに光るものは、水拭きした後にティッシュで拭く!

このトースター、10年以上使っているのにピカピカ!
この他にも、シンプルなシルバーの道具が好きなので、
バターケースの蓋も、シュガーポットの蓋もシルバーです。
それをピカッと光らせておくのが、「ふみこ」のこだわり!笑

そのためには、水を固く絞ったふきんで拭いたあとに、
ティッシュで水気を拭き上げる……。
そうすると、水拭きの跡が残ることなく、ピカッときれいを保てるのだとか。

我が家では、シルバーのものはほとんど輝きを失っているので(苦笑)
なるほど〜!と納得しました。

「ふみこのルール」その2

ベッドカバーは分厚くて重たいものを選ぶ。

杖をつきながらカバーをかけるのは大変なので「もっと軽いものにしたら?」
と言うと、
「重くなくちゃだめなのよ!」とおっしゃる。

生地が重いからこそ、重さで表面がシワなくピシッときれいに整い、
ずれることもないのだとか。

確かに我が家の「イケア」で買った軽〜いカバーをバサッとかけているだけでは、
「一応かけている」と言うだけで、シワだらけだったりします。

このベッドカバーはもう20年以上使っているもの。
「エイッと高いものを買って、長く使う」
というのも「ふみこのルール3」です。

こうやって、トースターをティッシュで拭く、
という小さな元気を、なるべく長く持ち続けてくれればなあと思います。

自分の暮らしを自分でつくる。
それは、とてもささやかではあるけれど、
いちばん確かな、自分の幸せを自分でつくる行為なのだなあと思います。

そして、どんなに小さくなって、私が「手伝ってあげる」ことが増えても
私は実家に帰ると、やっぱり「娘」になって
「守ってもらっている」と感じられることが、とても幸せだなあと思います。

みなさま、今日もいい1日を。


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