ちょっと心に水やりを

6月になって、そろそろサンダルを履きはじめようかと、
2年ぶりにネイルサロンに行きました。
コロナ禍では、ちょっと行くのを控えていたので……。

2年振りだったのに、おねえさんは「あ、白で親指だけストーンをのせるんでしたよね!」
と覚えていてくださって感激!

指先というほんのちっちゃな面積なのに、
きれいに仕上げてもらうと、気分があがるものですね〜。

さて。
5月中旬は、比較的仕事が立て込んでいなかったので、
自宅で映画を見たりしていました。
私は、普段そんなに映画を見ることはないので、
「今さらそれ?」と言われるような名作も、見ていないことが多いのです……。

見る時には、どこかで誰かがおすすめされていたものを見ます。
そうすると、ハズレが少ない……。
ということで、今回もラジオや、雑誌で「絶対見るべき!」と言われたものをチョイスしました。

Amazon prime Vedeoだと、100円とか200円でレンタルができます。

ひとつめが、「小説家を見つけたら」。
ニューヨークの下町で、黒人の少年ジャマールが、いつもバスケットをしているコートの
横に立つ、アパートメントの最上階に住む、頑固頭の小説家フォレスターのもとに通い、
文章の書き方を教えてもらう……という物語です。

はっきりとした台詞は覚えていないのですが、
タイプを打ちながら、ショーンコネリー演じる小説家が、
「文章は考えて書いたらだめだ。第一稿はハートで書く。リライトには頭を使う」
とジャマールに教えていて
なるほど〜!と思いました。

最初は溢れる思いでハートで書く……。
つい、締切とか無難にまとめることとかを考えがちだけれど、
それではいい文章が書けない……。

この映画、とにかくシーンが美しいのです。
フォレスターが住むアパートメントの部屋が素晴らしい!
本が積み上げられ、でも窓はピカピカに磨かれ、体を包み込むソファーがあって。

そして、最後の方に、めったに外に出ないフォレスターが、
自転車でジャマールの学校に駆けつけるシーンがあります。
そのときの、ショーンコネリーの自転車をこぐ姿のかっこいいこと!
内容とはまったく関係ないけれど、
こんなかっこよく自転車に乗れるんだ!と惚れ惚れしました。

もうひとつが、これはとても有名だと思いますが「いまを生きる」。
全寮制の学校に赴任してきた、ロビン・ウィリアム演じる英語の教師
ジョン・キーティングが、
ことなかれ主義で、いい成績さえとればいい、という校風の中で育った生徒たちに
詩の素晴らしさ、生きることの意味について教えます。

あるときは、机の上に立ち、みんなに「立ってみろ!」と勧めます。
いつもと違う視点に立ったとき、何が見えるか………。

このシーンは、キーティング先生が追放される際の感動のフィナーレを繋がっています。
(ネタバレになるので多くを語りませんが)

この中で、演劇に魅せられて、親に逆らいどんどんそちらの道に傾いていく生徒ニールを演じる
ロバート・ショーン・レナードがめちゃくちゃかわいい!

そして、これは映画ではないのですが、(こちらもPrime Videoで見られます)
NHKのシリーズもので「京都人の密やかな愉しみ」。
「大人になったら着たい服」で取材をさせていただいた銀粉蝶さんが出演されていたのを機に
見初めて、かつて放送されたものをたどって全4回を制覇していました。

その5回目がやっと放送されました。なんとこれで最終回なのだとか・・
もっと続いてほしかったなあ。
以前も書いたけれど、この番組は、ドラマと現実の京都の文化の紹介が2層仕立てになっているのが
面白いところ。

大原の田舎で京野菜を作る人、
まきがまでパンを焼く人、
京焼きを学ぶ人
料亭で働く人
庭師。

若者たちの姿を追いながら、京都の四季が移り変わり、京都人が何を美しいと思うか……。
そんなあれこれが、さらさらと流れるように描かれます。

いい映画やテレビ番組を見ると、本当にひたひたと心が満たされますね。
いつもは仕事のことしか頭になくて、いかにカサカサだったかが思い知らされました。

「あっち」の世界と、現実の間を上手に行き来しながら、
ときにはおいしい水をごくごく飲んで自分を潤したい。
そう思いながら余韻にひたっています。
さあ、6月は忙しくなります。がんばろ〜!

 

みなさんが好きな映画はなんですか?

今日もいい1日を!


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