夕飯にカレーがあるだけでめちゃ嬉しい。by母

東京は朝から雨です。
気がつけば、もう11月後半なのですね〜。
毎年、この時期はおへその取材でバタバタしていて、
気がつけば、紅葉が終わって年末になっていた……というのがいつものことです。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
さて。
先日取材で関西の実家へ帰りました。
取材やEmiさんとのインスタライブ などの仕事を終えて、
いつもなら、そのまま帰っていたのですが、
今回は1泊延長。
肩の手術後、まだうまく動けない母が、夏物の洋服をしまう手伝いをしたり、
せめて私がいる間だけでもと掃除をしたり。

帰り際には、翌日ご飯を作らなくてもいいように、
母のレシピでカレーを作って置いてきました。
以前もこのサイトでご紹介しましたが、
玉ねぎ2個をバターで30分ほどじっくり炒めさえすれば、おいしくなるカレーです。

そして、東京に戻った翌日、母からこんなラインがきました。(本文ママ)

「こんばんは今日は晩ごはんをなににしようかなと思ったら横にカレーがあったのでめっちゃうれしかったですお昼の食事の後もらった花豆羊羹を食べましたこれもとてもおいしかったです」

「。」が打てないので、切れ目なしの文章です。
思わずにんまり笑いがこぼれました。
あ〜、帰り際バタバタだったけれど、作ってきたよかったなあ〜って。

9月に母の入院中、実家で父のご飯を作っていたとき、
何が大変って、朝、昼、晩の3食を作るということでした。
専業主婦の方は当たり前にやっていらっしゃることなのかもしれないけれど、
朝と昼は、いつも夫と別々にそれぞれが適当に食べる、という我が家。
ちゃんと作って食べるのは夕飯だけです。
つまり、3食作る、というのは、いつもの3倍大変ということ……。

それを母は結婚してから80歳になるまで、もう60年ほどを
毎日毎日続けてきたんだなあ〜。
もちろん、最近では病院帰りにおうどんやさんに寄ったり、
スーパーでお寿司を買って帰ったりすることもあるようですが……。

「横にカレーがあったのでめちゃくちゃうれしかった」

たった1食作らなくていい、とわかっただけで気持ちがすごくラクになる……。
そんな母の人生を思い返した昨夜でした。

そして、誰かのためにカレーを作る。
たったそれだけで喜んでもらえるなんて……。
大きなことを成し遂げなくても、自分ができる「何か」で、
横にいる人が助かるなら、
そんな小さな何かを大切にしたいなあと思ったのでした。
もっと近くに住んでいたら、もう少したびたび作ってあげられるんだけどなあ。

みなさま、今日もいい1日を。


一田憲子ブログ「日々のこと」一覧へ