悲しいことがあっても、嬉しいことがあっても、帰ってご飯があれば幸せ!

昨日の東京は寒いぐらいでした。
暖かいお茶がおいしい季節ですね。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

さて!
5年前に出した拙著「ラクする台所」が文庫化されることになり、見本誌が届きました。
掌サイズで、ちっちゃくてかわいい!
10月21 日発売予定。

8人の方に取材をして、
毎日のご飯作りの工夫を見せていただき、まとめた1冊です。

今回、改めて自分で読みなおして、
それぞれの方の日常が、ページを繰るごとに浮かんできて、
懐かしさでいっぱいになりました。

「はじめに」には、こんな風に書いておりました。

嬉しいことや、悲しいことや、悔しいことなど、
日々いろんなことが起こるけれど、
家に帰れば、ご飯がある。
それっていちばん確かだなあと
50歳を過ぎて思うようになりました。
ラクする台所作りは、
ご機嫌に「おいしいね」と食卓を囲むための、
決して揺るがない幸せを手に入れるための
暮らしの土台づくりだと思うのです。

「お茶漬けさえあれば安心」と教えてくれた中西なちおちゃん。
小さなおかずをチマチマそろえたお茶漬けのおいしそうだったこと!

八田智香子さんが教えてくれた人参のオイル蒸しと酢玉ねぎは
常備しておくと、いろんな料理にアレンジできて、
真似して何度も作りました。

たかはしよしこちゃんが教えてくれた
みかんのドレッシング、おいしかったなあ〜。
ちょうど今ぐらいの季節は、作るのにぴったりです。

フォトグラファー、在本彌生さんの料理は「鍋まかせ」。
いい鍋を手に入れることが、おいしい料理を作る始まりなのだとか。
中華鍋を煙が出るまで熱して、ザクザク切ったキャベツをじゅ〜!
音までがおいしそうでした。

モデルの香菜子さんは、忙しい日は無理をしないで
買ってきたお惣菜を。
ただし、きれいにお皿に盛り付けます。

スタイリストの中里真理子さんが教えてくれたレンコンのマリネは
我が家の定番になりました。

福島寿子さんのご飯の支度は「ひとつ先回り」。
朝、とんかつの衣までつけておけば、仕事から帰ってあげるだけ!

手塚さんは、スマホを駆使して、献立をアウトソーシング。
1週間分の献立を提案してくれるサイトを利用して、
ネットスーパーを利用されていました。
コロナ禍でも役立ちそうですね。

 

あの取材から5年が経ち、
中西なちおちゃんは、東京から高知へ。
たかはしよしこちゃんは、北海道へ。
と、何人かの方は住む場所も台所も、今は変わっています。
でも、きっと日々の小さな工夫は同じはず……。

「いつものごはん」をこんな風に取材させていただくなんて、
なんてありがたかったんだろうと、
今回改めて、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
私の仕事は、お話を聞かせていただく人がいてこそなんだよなあって。

もし、以前の単行本をお持ちの方がいらしたら、
ぜひ、もう一度パラパラめくっていただけたら、
そして、もしまだの方がいらしたら、
今回の文庫本を手に取っていただけたら嬉しいです。
10月21 日発売です。
アマゾンでは予約が始まっているそうです。

かつて出した本を、こうやって再びみなさんの目に触れるようにと
出していただけることも幸せです。

みなさんは、今日の晩ご飯には何を作られるのでしょうか?
今日も、いい1日を!


一田憲子ブログ「日々のこと」一覧へ