不器用に生きる

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25日(金)から始まった、「大人になったら着たい服」@伊勢丹新宿店「大人のこれから展」、
連日たくさんのお客様に来ていただいています。
ありがとうございます。

昨日は、「ハウ トゥ リブ」 デザイナーの勝屋まゆみさんと、「バーニッシュ」OGの原順子さんとの
トークイベントでした。
いや〜、人生の先輩のお話は面白いなあ、と改めて感動してしまいました。

せっかくいいお話をしていただいたので、みなさんに少しお伝えします。

勝屋さんは、新卒で入った会社を3日で辞めてしまった、という武勇伝を持つ方。
テキスタイルデザインを学び、それを生かせるよう、生地から洋服までを一貫して手がける予定
だったのに、会社の都合で販売に回されたからだと言います。
「いつまで販売をするのですか?」と尋ねたら「会社に下駄をあずけてください」
と言われて、すっぱり退社。
すごいなあ〜。

その後、ヨーガンレール、友人とふたりで立ち上げたブランド「アンジンクチン」を経て独立。
その時、何を仕事にするのか、どうやって生きていくのか、どう稼ぐのかもわからなくて、
「How to live」(どう生きる?)という名前のブランドを立ち上げたそうです。

自分に正直で「好きなことしかできない」と語る勝屋さん。
「好きなことしかできない」ということは、不器用ということでもあります。

生地のミミが大好きで、ミミを生かした洋服を作りたい。
そう思っても、周りは反対したそう。
でも、絶対ミミをそのまま生かす!と主張。
その強い意志を押し通すためには、時には戦いも必要です。
今、勝屋さんが作られる洋服やバッグには、そんな戦いを経たミミがついています。

きっと勝屋さんは、あちこちでゴチンゴチンと頭をぶつけて、
たくさんタンコブを作ってこられたのだと思います。

でも、だからこそ今、勝屋さんが作られる服は、
他のどこにもない個性を輝かせ、かっこいい大人が着る1枚として、
みんなに信頼されています。

優等生でビビリンボの私は、そんな先輩の背中をちょっとでも追いかけられたらなあと思いました。

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(右が勝屋さん、中央が原さん)

原順子さんは、「バーニッシュ」というセレクトショップの立ち上げに加わり、
輸入のサポートをしてきた方。
今は、仕事を辞め、なんと美大に通っていらっしゃいます。

「自分が”知らない”ことがまだまだある、ということを知れたことが一番よかった」
と教えてくださいました。

上手に生きようとしないと、こんなにも自由で、こんなにもかっこいい大人になれるのかと
おふたりを見ていると、なんだか勇気を与えてもらっている気がします。

いよいよイベントも今日が最終日。本日は18時までです。
まだの方、ぜひお立ち寄りくださいね。

ひとつ、私の隠れたおすすめ。

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兵庫県西宮市苦楽園から参加してくれている「デンキーナトゥゴー」さんで販売している
「おじさんのミルクコーヒー」。
これは、同じく苦楽園にあるレストラン「エスキーナ」さんが作ってくれたもの。

実はこの「おじさん」の絵、パーマネントエイジの林行雄さんが描いてくださったものです。
おもしろいでしょ〜。
こっくりと濃いコーヒーは、ミルクで割って飲むととってもおいしいです!

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みなさまぜひ。

 

 

今日もいい日になりますように。

 


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