自分を明け渡す、ということ

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東京は朝から強い雨が降ったりやんだりしています。
高知をはじめ、四国地方は豪雨だったよう……。
みなさま、大丈夫だったでしょうか?

 

 

さて、先週末は第4回ライター塾でした。
富山、長野、栃木など遠方からかけつけてくださった方もいて、ぎゅっと濃密な時間をみんなで過ごしました。

最初はみんな緊張しているけれど、だんだんお話しをしたり、
文章を通して相手を知ったり。
ウンウンと唸りながら書く作業を通して、自然にみなさんがひとつの輪になって
仲良くなっていく様子を眺めるのも、
この会を開催する楽しみのひとつです。

文章を書いていただいて、私がその場で添削をするのですが、
「ここ」がどうしてイマイチなのか、
いろんな例を総動員して説明します。
そして、「あなた」はこの文章でいったい何を書きたかったの?と質問します。
すると、するすると答えが出てくる……。
「わあ、それを書けばいいじゃない!」といつも言います。
頭で考えていることと、心で感じていることと、手先が1本のラインで繋がったとき
ポンといい文章が生まれ出る!
その時の「ハッ」と輝く表情を見ると、ああこの会をやってよかったなあと思います。

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そして、毎回ライター塾をやるたびに感じることがあります。
それが、「自分を明け渡す」ということの難しさ。

それぞれの方には、それぞれのクセがあります。
それは、文章の癖であると同時に思考の癖でもあります。

いつも細かいディティールばかりにとらわれて、全体を見れなかったり
感情が先走って、事実をきちんと説明できず、ふわふわとした文章になってしまったり。

「あなたは、こういう傾向があるから、ちょっと気をつけてみたらいいと思うよ」。
そうお伝えしても、なかなかそこから抜け出すことができない……。
それは、その人が今まで育んできたものであり、経験の蓄積でもあるから当然です。
でも……。
そんな自分がすでに持っているものを思い切って手放して、
ゼロから課題に向き合ってみたら……。

何度か文章を書き直してもらうのですが、
何度目かに、急にガラリと変わることがあります。
「あ、この人は自分を明け渡したのだなあ」と感動します。

自分の思い込みを手放すと、今まで寄りかかっていた柱がなくなるように
心もとなくなり、グラグラします。
でも、だからこそ新しいものを再構築できる……。

 

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そして、ライター塾が終わると、
私自身も自分を明け渡すことができているだろうか……と毎回自分を振り返ります。
気が弱いくせにプライドが高いワタクシは、
なかなか人の言うことに耳を傾けることができない……。
素直にならなくちゃなあと思います。

みなさんは、自分を明け渡した経験はあるでしょうか?

 

 

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今回のお弁当は、麻生要一郎さん(右)と中山千絵さん(左)でした。
頭を使った後、おいしいご飯をいただくとパワーが出ます!

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キッチンでは、お味噌汁を継いだりお茶を用意したりと、山本綾子さんが手伝ってくれました。
(写真の一部はあやちゃんから借りました)

 

 

 

不安定な天候が続きます。

みなさまどうぞお気をつけて。
今日もいい1日を!

 

 


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