
先日、早朝暗いうちから車で出発して取材に向かいました。
だんだん夜が開けてきて、
西向きに走っていたので、車の後からオレンジ色の光が差し込んできます。
バックミラーに映った後の空は、美しい橙色でした。
やっと半分くらい進んで、ちょっと一息。
サービスエリアに入ると、遠くの山の裾野に霧がたなびいて
それはそれは美しい風景でした。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
何者かにならなくても、どこかへ行かなくても、今のままの自分で明日が変わる。
その力となる「書く」という習慣について綴るコンテンツ「書く暮らし」。
今日はちょっと「書く」ということから視点を広げて
「雑誌をつくる」ことを書いてみようと思います。
というのも、今「ライター塾サロン」では、
小さな雑誌をみんなで作る、というワークショップを進行中。
誰も雑誌づくりは未経験で、
私はゼロからそのプロセスを説明し、
みなさんにトライしてもらっています。

すると、自分で思っている以上に、
「雑誌を作る」というプロセスには、
いろいろな要素が詰まっているのだと、改めてわかってきました。
まずは、雑誌1冊のテーマを決めなくてはいけません。
それに基づいて、それぞれの人がどんなテーマで自分のページを作るか、
企画案を考えてもらいます。
これが面白かった!
近くのカフェのオーナー夫妻の人生をひもとく人。
自分がやりたい仕事ができないから、自宅を改装して料理を作るアトリエに変えたルポを綴る人。
パン作りが好きで、そのプロセスを紹介する人。
突然美容に目覚めて、肌をケアすることが心をケアすると、美容特集を考えた人。
それぞれの暮らしの中からテーマを引っ張り出してくると、
こんなにもバラエティに富むのだと驚きました。
次に企画案に沿って、どんなページにするかコンテを作ってもらいます。
どこにどんな写真を入れて、ページごとにどう変化をつけるか……。
そして、そのコンテに基づいて取材をしてきてもらい、
自分で写真を撮って、ページに配置をしていきます。
どんな写真を撮るかもとても重要。
雑誌は、ビジュアルとしての写真と文章が互いに補い合って、
ハッと目を引くものなので。
メインの写真にお店全体が映っている写真を選んだ人がいました。
でも、ちょっと印象がぼやけてしまいます。
お店の紹介なのだけれど、
文章で伝えたいのは、オーナー夫妻のお話。
だったら、夫妻のヨリ写真を、最初にど〜んと持ってきた方がいいのでは?
と伝えて、変えてもらうと、
迫力のあるページのはじまりになりました。

文章だけのエッセイは、「読もう」という意思があって手にとってもらうもの。
でも雑誌はパラパラと「眺める」ことから始まります。
だからこそ、「手を止める」しかけを施さなくてはいけません。
そのためにとても重要なのが「タイトル」や「リード」です。
雑誌の中で大きな文字で書いてある部分。
ここにいかに印象的な言葉をもってくるか……。
それが腕の見せ所です。
さらに本文も、スペースに限りがあるので、
短くても、「伝わる」文章を書かなくてはいけません。
誰かがキッチンで読んでいる。
誰かが電車の中で読んでいる。
若い会社員が読んでいる。
私と同年代の人が読んでいる。
いろんな人の姿を想像しながら書く、ということが大事なのです。
こうして、進めてみると、
1ページの中には、たくさんの意図が潜んでいることがわかります。
だから雑誌作りって楽しいんだよなあ〜。
こんなことをちょっと意識して雑誌を手にとっていただくと、
「どうしてこの写真?」
「なるほど、このタイトル、秀逸!」
など、味わいがぐんと深まるかと思います。
たった1冊の雑誌に込める編集者やライター、カメラマンの愛は深いのです!(笑)
みなさんもぜひ味わってみてくださいね。
今日もいい1日を!