人は自分の中にあるものしか贈れない。

き〜んと冷たい日が続きますね。
日本海側は大雪なのだとか。
みなさんのお住まいのエリアは大丈夫でしょうか?

さて。
先日、「大人になったら着たい服」の撮影にからめて、
島根県松江市のセレクトショップ「Daja」の板倉直子さんとやりとりをしておりました。
洋服を送ったり、返却したり。
そんな中、荷物を開けたら入っていたのが上の写真……。

小さな箱と花束。
開けてみると……。

なんと、可憐な白椿の生菓子と、椿のひと枝!

私は真っ白な椿の花が大好きなので、思わず「うわ〜!」とひとりで声を上げてしまいました。
メッセージカードには
「つばきの葉っぱを敷いてお菓子をのせると、なかなかオツなものですよ」
と書いてありました。

で!
さっそくやってみました。

う〜ん!かわいい〜!
いそいそとお茶を入れ、ゆっくり味わいながらいただきました。

こんな風に贈り物ができるって、なんて素晴らしいんでしょう!
お菓子を贈るだけなら、誰でもできるけれど、
そこに椿の枝を添えるなんて、
プラスアルファの手間と時間がかかります。

そして、この2つをセットにして贈ろう、とひらめくためには、
板倉さんご自身が、きっとこうやってお茶の時間を楽しまれた経験がつながっているんだろうなあと思いました。

板倉さんのインスタを拝見していると、
ご自宅でクッキーやケーキを焼いて、丁寧に紅茶を入れてテーブルセッティングをされたり
ご実家の庭で手折った花を飾られたり……。
細やかに暮らしを楽しんでいる様子が伝わってきます。

私なんて、スーパーで買ったおはぎをむしゃむしゃ食べたり、
クッキーの缶をあけてボリボリ食べたり……。
あ〜あ、ダメだなあと反省しました。(笑)

和菓子と一緒に椿のひと枝を贈る……。
そんな贈り物の心は、自分がそれを楽しんでいるからできること。

つまりは、人に何かをシェアしようとしたとき、
それは、自分がやってみたことの中からしか生まれないってこと。

悲しんでいる人に一声かけるとき、
自分もかつてその痛みを感じたことがあるからこそ、
心を重ねることができます。

お祝いに何かを贈ろうと思ったとき、
かつていただいて嬉しかったものを思い浮かべます。

体がつらい母には、自分が手抜きをして「これは便利」と思った、掃除用シートや埃取りを送りました。

そっか〜、
誰かの役に立ちたいと思ったら、
まずは、自分の引き出しを増やさないといけないんだなあ。

白い椿のお菓子をいただきながら
「贈る」ということを考えた昼下がりでした。

みなさんは、どんな時にどんな贈り物をされるのでしょうか?

 

 

今日もいい1日を!


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