休憩中だけど、頭をクリアに動かす「バッファー」という時間

お天気が不安定なこの頃。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?

さて。
時間の上手な使い方は、永遠のテーマです。
「バッファーの時間」というものがあります。
「場ッファー」とは、本来は「緩衝材」という意味ですが、
「クッションになる時間」「ゆとりの時間」という意味。
最近、この「何にもしない」バッファーの時間が貴重だなあと思うようになりました。

つい先日のこと。
1本の原稿が書き終わり、仕事がひと段落しました。
普段なら、「あ〜、できた、できた!」と
掃除に取りかかったり、ご飯の用意をしたり、
テレビを見たりと、「次の時間」に移動します。

でも、その日はたまたま「えっと、明日の予定はなんだったっけ?」
と手帳を広げました。
「あ〜、そうだった、〇〇さんの取材だよな」
「そうそう、今週末はあの人に会うんだった」
と予定をチェック。
すると、目の前の仕事はとりあえず片付いているので
「そうか、〇〇さんに会う前に、あのこと調べておこうかな」
とネットで検索をしたら、
どんどん面白い記事が出てきて、
「わ〜、会う前にこの準備ができてよかった〜」と思ったのでした。

さらに、「そうそう週末のあのことの前に、
あの人にメールをしておこう」とか
「あの調べ物をしておこう」など、
普段ならすっ飛ばして適当にお茶を濁してしまうことに着手。

「あ〜、いい時間を過ごしたな〜」と満足度100%でした。

そして思ったのでした。
「あ〜、何にもしない時間って大事なんだなあ〜」って。
つい時間を有効に使いたくて、
これの次はあれ、あれの次はそれ、と予定をどんどん詰め込みます。

そうすると「終わった仕事のこと」や「次の仕事のこと」に
「思いを巡らす時間」がありません。
でも実は、この「急いで何かをしなくちゃいけない状態ではない」時間に、
あれこれ考える時間の中から、
ポロリと溢れでるものって、すご〜く大事。

空っぽの時間が目の前にあるからこそ、
自然に自分の頭の中で、自動巻き戻し装置や早送り装置が作動して、
「あれ」と「これ」と「それ」の共通項を結びつけたり、
その中から自分でも気付いていなかった「繋がり」を発見したり。

ただし、ただ「時間」を作るだけでは、このいい時間を体験することができないのです。
そこには、クリアな頭が必要。
空っぽな時間を手に入れても、
なんとなくダラダラ過ごしたり、ボ〜ッとテレビを見るだけだと、
せっかくの時間を浪費してしまいます。

自分の心と体を健やかな状態にして、
「ちょっと前」や「ちょっと後」と「今」を行ったり来たりしながら
その間をつなぐ「シナプス」を結ぶには、
意識がクリアでないとできない……。

つまり、そこにあるのは「前向きな脳の休息」。
適度な緊張感を持ちながら、ちょっとひと休みする。
そんなちょっと上質な「バッファーの時間」を
つくってみたいなあと思うこの頃です。

みなさんの「何かの前と後」の時間の過ごし方はいかがですか?

 

今日もいい1日を!

 


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