中川正子さん トークイベント報告5

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「外の音、内の香」主宰、中川正子さんのトークイベントの報告、最終回です。
テーマは「自分をプロデュースするって?」

今までのお話を思い起こしてみると……。

1、どんな仕事でも、「中川正子」をバンバン入れて、すべてを「中川正子化」する。
2、新月の前後にアファメーションで10個宣言をする。
3、ここへ行く、と旗を立てる。
4、旗を立てたら、そこへ行くまでの道筋を細かいディティールまで妄想する
5、うまくいかないことがあったら、自分で新しいラベルに貼り替える

ということ。
この5つはすべて、「自分で」できることばかりです。

お話を聞いて思ったのは、
美しいルックスも、
やりがいのある仕事も
母としての日常も
友達とのひとときも
ぜ〜んぶ、中川さんが「自分の力」で手に入れてきたってこと。

もちろん、中川さんが美人さんで、才能があって、ものすごいバイタリティの持ち主であることは
確かです。
でも……。
それだけじゃ、きっとこんなにキラキラ輝けない。
自分の中にある「力」をうま〜く取り出して、「旗」を立てることで
自分を上手におだて、
「妄想」することで、できないこともできると自分に錯覚させ、
それでもできないことは、ラベルを貼り替えて「できること」に変えちゃって、
気がついたら、夢が実現してた!
そういうこと……。

これが、私が知りたかった、
中川さんの「自分をプロデュースする」という方法でした。

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最後の質疑応答の中で、こんな質問をした人がいました。
「夫の転勤で、関西に行かなくちゃいけないんだけれど、慣れない土地で友達もいなくて
全然楽しくない。どうしたらいいですか?」

すると、中川さんはこんな話をしてくれました。

中川
私だったら、関西で友達をひとり作る、って決めるかな。
私もね、岡山で全然友達がいなくて、
夫が、引っ越して初めて出勤するという日に、商店街まで一緒に行って、「じゃあ、俺行ってくるわ」って
言ったとたん、号泣したんです。「友達が欲しいよ〜って」(笑)。

その後、公園に行って、同じぐらいの年齢のおかあさんたちがいたので、話しかけてみたら、
彼女たちも東京から来たばかりで、震災で避難している人たちでした。
「私もです〜」って話をしていたら、20人ぐらい友達ができちゃいました。

さらに、音楽や雑誌の話ができる友達も欲しいなあって思っていました。
そうしたら、岡山ですごくイケてるライブハウスに、私が大好きなブラジルのミュージシャンが
くることを知って、ツイッターで「わあ、最高〜!」なんてつぶやいていたら、
そのライブハウスのオーナーから「どうして知ってるんですか?」ってコメントが入って、
「実はブラジルでそのアーティストに仕事でお会いして……」って返事をしたら、
「わあ、じゃあ、会いましょうよ!」ってことになって、
翌日会いに行きました。

あんなに意識して友達を作ったのは、アメリカに留学していた頃と、その時と2回だけですね。
でも、そんなに大勢じゃなくても、いい友達が2〜3人いれは、その土地っていい土地になると
思います。

 

思いとおりにいかない現状や、環境があったとき、
「どうして◯◯なんだろう……」とため息をついていないで、
とにかく自分で動いてみる。
やっぱり、中川さんは、自分の中から「力」を掘り出す名人でした!

 

そんな中川さんが今年出された新しい写真集が「ダレオド」。
高松の「BOOK MARUTE」のレーベル「Pilgrim」からの出版です。
「ありがたいことに、初版1000部のうち、もう半分以上は売れているんです」と中川さん。
よく「どうして東京の出版社から出さなかったの?」と聞かれるそう。

中川
岡山をベースとしている私にとって、同じ瀬戸内エリアで、
日本だけではなく世界に目を向けている「BOOK MARUTE」のオーナー、てっちゃん(小笠原哲也さん)
と一緒に挑戦していくことは、ごく自然な流れだったんです。
地方から一流のものを出していく、という意識がぴったりあって、世界に向けた本を作りました。

「普通はこうやる」という常識のようなものに、どんどん疑問を持って
自分たちが腑に落ちるやり方でやってみる。
そんなチャレンジのひとつです。
これからは全国にフェアという形で巡業を行う予定です。
6月10、11日は東京初のフェアを「HADEN BOOKS:」でやるんですよ。

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「誰も見ていないみたに、踊って」。

アメリカのスーパーで見つけたこの言葉をずっと胸に持ち続けてきたそうです。
そして、いつしか「踊る」ということは、中川さんにとって「生き生きと生きること」の象徴に
なったのだと言います。

「わたしは、ひかりを集めたい」
と前書きには綴られています。

そして、この写真集の中には、中川さんが集めた「光」があります。

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中川さんは、この写真集を作るとき、
膨大にある写真の中から、いったいどうやって「これ」と選んだのでしょう?
どの「光」も、気をつけて見ていないと、
その前を通り過ぎてしまいます。

でも、そんな光を自分の手で集めたとき、
その光と光が響き合って、いつしかリズムを刻み始め、その調べに沿って
踊り出せるような気もしてきます。

 

今回のトークイベントで、私だけでなく、来てくださったみなさんの心に
きっと光のおすそ分けが届いたはず。
お話が終わってから、アンケートを書いていただいて、帰っていかれるみなさんの顔は
みんなニッコニコだった気がします。

そして、このイベントを開催してみてよかった!
中川さんのお話を、みんなでシェアできてよかった!
と確信したのでした。

 

小さな光が、これを読んでくださった方々の暮らしにも灯ることを祈ります。

 

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