バナナブレッド

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私はバナナが好きです。食べることはもちろん、ワサワサ繁る葉っぱや大きな花など、その姿も。
学生時代から、美味しそうなバナナをスーパーで見つけるとついつい房で買っていました、1人で暮らしているのに。
でも、消費するのに時間がかかって、いつの間にか熟しすぎて黒くなってしまうこともしばしば。
そんな時に作り方をおぼえて、今でもずっと作っているのがバナナブレッド。
熟したバナナをつぶして、砂糖や卵にミルク、小麦粉などと一緒に混ぜて焼くだけ。
ごくごく簡単な家庭料理で、アメリカではお母さんの味といったところでしょうか。
ブレッドとはいえほんのり甘くてケーキと呼んでもいいようなもの。

アメリカやオーストラリアではマフィンやスコーンなどと並んでベーカリーで売られている甘いパンの代表格です。
ある時、我が家に泊まっていたオーストラリアの友人と朝ごはんを食べていた時、
スライスしたこのバナナブレッドを焼いてバターをつけて食べ始め、
真似してみたらあまりの美味しさにびっくり!
それまでは2日目以降は冷たくて少し固くなったものを飲み物と一緒に食していたけれど、
こうすればふわっとやわらかくバナナの甘ーい香りが際だって別格になるということを教えられました。
流石にまんじゅう(ごはん)ではなくケーキ(パン)の国から来た人は食べ方を知ってるな〜と感心。
それ以来、我が家でもこの食べ方が基本になりました。

バナナの話でもうひとつ、私のうつわ作りに関するお話を。
学生時代に過ごしたインドネシアでバナナの葉っぱの美しさに魅かれた私。
うつわ作りを始めた当初、「どんな器を作ろうか?」と考えてまっ先に思いついたのが、
「インドネシアで見た元気で美しいバナナの葉っぱをお皿に描いてみよう」でした。
幸いお客様にも愛されて、それ以来20年間ずっとお皿やカップにバナナの葉っぱを描き続けています。

今でもバナナの葉っぱを描いている時によく頭に浮かぶのは、インドネシアで過ごしたゆるく甘く豊かな時間。
日本からアメリカ経由でインドネシアへ降り立った20代の私の目の前に広がっていたのは、
庭の木にたわわに実るアボガドやマンゴーをおやつに食べ、
喉が渇いたらヤシの木に登ってもいできたココナツを割ってジュースを飲み、
その辺をウロウロしている鶏が産んだ卵を食べ(時にはその鶏も食べて)、
近くの海で獲ってきた魚をココナツミルクで煮込んで食べ、、、等々、
あくせくしなくてもすぐそばに食べ物がたくさんある豊かな暮らしでした。
いわゆる『文明社会』で生まれ育った私にとって、インドネシア生活はカルチャーショックの連続で、
「ほんとの豊かさってなんだろう?」と、その時から少し世の中の見え方が変わったような気がします。
バナナブレッドから私の幸福観までちょっと熱く語ってしまいましたが、、、
とにかく、いろんなかたちで美味しく食べられるこの南国生まれの果物、バナナ。
たとえ1人暮らしであってもぜひ房買して楽しんでください!

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<材料>(20cm×10cmのパウンド型1本分)

きび砂糖 70g
サラダ油 50g
卵 Lサイズ 1個
牛乳 40cc
バニラエッセンス 2-3滴
よく熟したバナナ 中1本(約120g)(フォークの背で潰してお好みでラム酒小さじ1程度をまぶしておく)
(バナナは大1本150gくらいに増やしても良い。よりしっとりとして、濃厚なバナナの香りが楽しめます)
クルミ(ローストしたもの)20g(粗く刻むか手で軽く割っておく)

薄力粉 110g
ベーキングパウダー 小さじ1弱(3g)
シナモン 少々

(下準備)
パウンド型にオーブンペーパーを敷く
バナナを潰す
くるみを刻む
オーブンを180度に予熱する

1.サラダ油と砂糖、塩を合わせハンドミキサー(または泡立て器)でよく混ぜる。
2.卵→牛乳→バニラエッセンス→潰したバナナの順に入れてよく混ぜる。
3.合わせた粉類(薄力粉、ベーキンパウダー、シナモン)を2のボウルにふるいながら入れ、
ゴムベラなどで粉っぽさがなくなるまで混ぜ合わせる。(練らないように)
4.型に流し入れ、180度のオーブンで40〜45分焼く。

(作り方の詳細は以下の写真参照)

ingredients

基本的な材料は、バナナ、砂糖、卵、サラダ油、薄力粉、、、、手近にあるものばかり。

 

fitting-paper

パウンド型の準備をします。型の底の大きさに合わせてオーブンペーパーを折り、写真のように切り込みを入れます。

 

tinpaper

このように敷き込みます。

 

mashing1

バナナは細かく手でちぎって、、、

 

mashing

フォークでつぶす。この時に私はラム酒を少したらしてつぶすのが好きです。
バナナにほんのりラムの香りがからんでおいしい。

 

oilsugar

くるみも荒く刻んでおく。材料を計って準備ができたら、とはどんどん混ぜていきます。
まずはサラダ油ときび砂糖を混ぜる。

 

egg

混ざったら、卵、牛乳とその都度よく混ぜながら入れていく。

 

banana

そして潰したバナナを入れて泡立て器で混ぜ、、、

 

shifting

合わせておいた粉類(薄力粉、ベーキングパウダー、シナモン)をボウルに直接ふるい入れる。

 

except-kurumi

ゴムベラで粉っぽさがなくなるまでざっくり混ぜる(こねこねしないように、ザクザク切る感じで)

 

kurumi

最後にくるみを入れて混ぜ合わせ、

 

batter

準備しておいた型に流し込み、180度に余熱しておいたオーブンで40-45分焼く。
(オーブンによって多少焼き時間に違いがあるので竹串を刺して何もついてこないか確認してください)

 

cooling

焼けたら、型に入れた状態で冷ます。(この方がしっとり仕上がる)

 

cut

厚めにカットしてお好みの飲み物と一緒にどうぞ!

 

toast

オーストラリアの友人から学んだ、トーストしてバターを塗って食べる方法。
リッチなケーキのようになります。ホワット温かくてバナナのよい香りが口いっぱいに広がります。

 

muffin

こんな風にマフィン型に入れて焼いてもいい。少し焼き時間が短くなります。(30分くらい)

 

bananatoast

大好きなバナナメニュー、ピーナツバター&バナナonトースト。バナナの葉のオーバル皿に似合うでしょう?
トーストしたパンにピーナツバターを塗ってスライスしたバナナをのせるだけの簡単なものですが、
アメリカで学生をしていた時に誰かに教わってやみつきに。シナモンを上からふっても美味。
当時はよくランチ用にサンドにして持ち歩いていました。

 

yogurt

大谷家の朝食の定番、ヨーグルト+バナナ+グラノーラ。お昼までしっかり働ける元気の素!

 

cutbanana

このようにカットして冷凍しておくと、、、、

 

shake1

ヨーグルトやミルク(または豆乳)と合わせてバナナシェイクも作れます。
(2人分)凍ったバナナ100g+ヨーグルト100g+牛乳100g+ハチミツ15g
全ての材料を合わせてジューサーやハンドブレンダーでよくシェイク!


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