自分にOKを出さなければ、スタートラインに立てない

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このコンテンツ「もっと早く言ってよ!」は、ずっと前から知っている、と思っていたことなのに、
この年齢になって「あ、そうか!」とやっとわかった気がする体験を、50代の私が、20代だった私に伝えるつもりで綴っています。

ノリコさん、このごろ私はやっと「そうか!」と納得できたことがあります。
それが、

自分にOKを出さなければ、ストートラインに立つことができない。

ってこと。

私は、今のノリコさんと同じように、
なかなか「これでよし!」と自分にOKを出すことができませんでした。

「私なんて、まだまだだし」
「もっともっと、やるべきことがあるし」
ずっとそう思ってきたのです。

でも……。

「よ〜いドン」の姿勢で構え、視線をはるかゴールに向けて、
「よし、ここから頑張ろう!」とスタンバイする。
そのためには、土を蹴って走り出すための、
足場がしっかりと固まっていなくてはいけません。

そのための第一歩が
「よし、私はこれでOK」と自分で自分がやってきたことを
認めることなんだ、
とわかってきました。

自分にOKを出すのは、なかなか怖いことです。
もしかしたら、まだできていないことがあるかもしれない……。
でも、
完璧ではないかもしれないけれど、
80%か、70%、いや60%はできているはず……。
と「できていること」をきちんと確認する。
そうすれば、
その上にまた新しい何かを積み重ねることができるんだと思います。

「まだまだ」と逃げてばかりいると、
「ここから先」がありません。
人は「今、できていること」を
それ以上でも、それ以下でもなく、きちんと「知る」ことが何より大事なんだと思います。

自分が今、いったい何ができているのか?
私は、今までそんなことあまり考えたことがありませんでした。
いつも「いったい今、何ができていないのか?」ということばかり考えてきたから……。

でも、このごろ「できていること」を思い巡らせてみたら、
「そっか、じゃあ、こんなこともできるかもしれない」
「もっと違う方法を試してもいいかもしれない」
と、ものごとがぐんと「発展」することを、うっすらと感じ始めました。

そうしたら、なんだかワクワクしてきたのです。
あれ? 私、もっとできることを増やせるかもしれないって‥‥。

ノリコさんはまだ、「できていないこと」の方が多いかもしれませんね。
でも、わずか20%とか30%でもいいから、「できていること」を見つけてみてください。
20代なら、20代の「できていること」があると思います。
それは、50代の私と比べれば、数は少ないかもしれないけれど、
やっと手にできた、キラキラと輝く宝物のはず。
その力強さは、50代の私が持っている「できること」とは全然違う
輝きなのだと思います。

誰かと比べることなく、
自分が「できること」を自分の手のひらでぐっと握りしめる。
そうすれば、そこから次に歩き出す力がまた湧いてくるはず。
できることが、まだほんのわずかしかなくても、
それを握りしめる力が強ければ、きっと未来への可能性が広がるのだと思います。

若い頃は、できないことが多い。
歳を重ねると、できていたことが、できなくなることもある。
でも、誰でもが、その年齢それぞれに「できること」を持っている。
手のひらを広げて、何ができるかを点検して、しっかり自分のものにできればいいなと思います。

私は今の私で「できること」を指さし確認してみようと思っています。

 

 


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