都会でエコ生活その2 服を捨てないで手放す

着なくなった服をどうしていますか?
断捨離が流行ったこともあり、いさぎよく捨てている方も多いかもしれません。

私も流れに乗って、もちろんトライしてみました。
持たない暮らしは美しくて、素敵だなあと憧れは持ったのですが、
一方で、不要なものをどんどん捨てることに罪悪感を感じてしまいました。

服に限ったことではないのですが、一度は良いと思い、選択して、
頑張って稼いだお金を使い、わざわざ買ったものです。
それらをただのゴミにしてしまうことが、とても残念です。
ゴミ収集車が回収してくれれば、自分の視界からは消えますが、
ゴミを増やしてしまうことにも、もやもやが残ります。

それでも私の手元には、残念ながら着なくなった服、不要な服があります。
購入したならとことん着倒す、のが私の信条ですが、
何をしても着こなせなかったり、年齢的に似合わなくなってしまったものも。

そういった服をゴミ袋に入れる前に、違う形で生まれ変わってもらう方法があります。
それがリユース、リサイクルです。

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服なら、誰かに譲るのが一番手っ取り早い方法です。
私はまず、3歳年下の妹に要るかどうかを尋ねることにしています。
体型も似ていて、服を譲りやすい関係だからです。

息子の服は、気のおけない友達親子に譲っています。
どんどんサイズアウトする子供服は、喜んでもらえることが多いので、
行き先は見つけやすいかもしれません。

ただ、実際に手渡す前に、
こういったものがあるけれど要るかな?と必ずたずねるようにしています。
家族や気のおけない友達でも、断りにくいことがあります。
本当に欲しいと言ってもらえるものだけを譲るようにしています。

身近で貰い手が見つからなかったら、
セカンドハンドのショップにまとめて持ち込むことがあります。
たいていは二束三文で売ることになりますが、
新しいものやブランドものなら、お小遣いに変わることもあります。
ただ、お店で販売できないようなものは、ゴミとして捨てられる可能性もあるので、
販売しない場合はどうするのかを確認してみると良いかもしれません。
私がよく持ち込むお店は『2nd Street』です。
販売しない服は業者に委託し、海外に古着として販売したり、
ウエスやワタなどに加工されるそうです。

フリマもおすすめです。
フリマはとても合理的な処分方法だと思います。
服だけでなく、家にある様々なものを、
たった数時間で必要な誰かに手渡すことができるからです。

私の母は、まだ世の中にフリマという言葉なかった頃、
近所のスーパーの駐車場で開催していたガレージセールに参加していました。
当時、私は小学生で、母の手伝いによく付いて行きました。

当時は、ファストファッションや100均といった格安のお店はまだなく、
洋服や物の価値が今よりもずっと高かったので、中古であってもとても良い値段で売れ、
びっくりするような売り上げにもなったそうです。
個人間での売買も珍しかったので、買うほうも売るほうも、
皆が会話やその場の雰囲気を楽しむために参加していた印象があります。

そんな母の姿を見ていたこともあり、私も時々フリマに参加しています。
ただ、現在のフリマは、値切って安く買うことが目的になっているお客様もいて、
和やかなガレージセールの時代と比べて、少し寂しさを感じることもあります。
それでも、他の誰かに直接手渡すことができるのはとても嬉しいことです。

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写真を撮ったり、説明文を書いたりといったことが億劫でなければ、
『ヤフオク』『メルカリ』『ジモティー』などの
オークションやシェアリングなどのサイトを利用するのもいいですね。
必要としている遠くの誰かにも届けることができます。

英語が得意であれば、ビンテージの服などを
『ebay』や『Etsy』に出品しても面白いかもしれません。
世界中の人と取引する可能性があるなんて、別のワクワク感があります。

もし手作りが好きな方なら、リメイクもおすすめです。
私は子育ての楽しみのひとつとして、息子の服やおもちゃを、
夫や私の古着から沢山作ってきました。100点以上は作ったでしょうか。

思い出の服を捨てずに活用できるだけでなく、他の用途で蘇らせることができます。
大人の服の袖を子供のズボンにしたり、大人のTシャツをリサイズしたりなど、
元の形を利用してリメイクするだけでなく、
裁断して生地として利用すれば、様々な物を作ることができます。
息子の服や帽子をはじめ、おもちゃ、かばん、お弁当包み、箸袋、
カーテンや枕カバー、クッションなども古着を元に作ることができました。

吸水性の高いTシャツやインナーは、裁断してウエスにしています。
綿素材の靴下も向いています。子どもの靴下なら裁断も不要、そのまま使っています。

ウエスがあれば、ティッシュを使わなくて済みます。
ティッシュを使うのは鼻をかむときだけなので、年に数箱も使いません。
ちょっとした汚れは全てウエスを使います。
油汚れのひどいお皿を一拭きするのにも便利です。

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たくさんの量を確実に引き受けてくれるのは、寄付です。
検索してみると、様々な団体が寄付を募集しています。

発展途上国に洋服を届ける活動をしている団体や
生地として再利用するために集めている団体など、
それぞれ募集している服の種類が幅広くあります。
送料はこちらが持つことになりますが、活用してもらえるのは嬉しいもの。
服以外の多種多様なものを寄付できることもあり、
いろいろまとめて『ワールドギフト』にお送りしたことがあります。

古着ではありませんが、大判の布地を集めている
動物園や、動物保護の団体もあります。
私はペットショップを通して、古くなった毛布やバスタオルを
『市原ぞうの国』に寄付をしました。

また最近では、『無印良品』『ユニクロ』『H&M』などでも
ファッションブランドが店頭で古着を回収しています。
加工してリユースしたり、海外に寄付したり、
エネルギーとして再生するなどの取り組みを行っているそうです。

『西武』や『そごう』の靴売り場では、
海外に寄付するためにこどもの靴を下取りするサービスもあります。
商品券と交換していただけるので、息子の新調する時に利用しています。

こうして書き出してみると、ゴミとして捨て、
燃やして灰にしてしまう前に、できることは結構あります。
そもそも燃やすには、燃料がかかります。
だからこそ、リユース、リサイクルできないかと
考えてみる必要があるように思います。

捨てるよりも面倒に感じるかもしれませんが、
店頭での回収などを利用すれば、お買い物ついでに
リユース、リサイクルすることができます。

自ら選択して、手に入れたものです。
ゴミにすることなく、最後まで責任を持って見届けたいですね。

私のエコルール【服の処分編】
1)身近な人に要るかどうかたずねる
2)セカンドハンドのショップやフリマ、ネットで売る、譲る
3)リメイクする
4)ウエスにする
5)洋服や布地を集めている団体、洋服店などに寄付する

*この記事は2020年1月に書かれたものです。
ご紹介したサイトや団体については、最新情報を確認してください。


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