淡々と生きる

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あっという間に三が日がすぎて行きます。
昨日は両親とお墓まいりに行きました。

磨いて、水で清めて、お花を飾って。
お墓参りって本当に心が清々しくなりますね。

父はこのお墓を、祖父(=父の父)が早くに亡くなって、30歳の時にたてたそうです。
今はずらりとお墓が並ぶ墓地ですが、当時この霊園はオープンしたてで
3つほどしかお墓がなかったのだとか。
「へ〜!」と父が30歳の頃の話を聞いていると
まだまだ知らないことがいっぱい。
やっと、そんな話に耳を傾けられるお年頃になったのかなあと
思うこの頃です。

そのあと、祖母を見送り、父と母は毎年毎年お盆とお正月にはお参りを欠かさず、
父は今年85歳になりますから、55年間も通い続けてきたことになります。

いたって普通のお墓ですが、几帳面な二人がきちんと手入れをし続け
今では、墓石は黒光りし、すっかり落ち着いた佇まい。
時を重ねた貫禄さえ備わってきております!

父はこれまたいたって普通のサラリーマンですが、
長年エンジニアとして働き、私たち子供を育て、ここまで生きてきたんだなあと、
花を生けて美しく整ったお墓に手を合わせながら思ったのでした。

若い頃は、何者かになりたくて、ほかの人と同じじゃイヤで、ジタバタしたけれど、
淡々と同じことを続け、着実に歩み続ける人生のなんて確かなこと!
と今は思います。

私は今も、すぐにあっちこっちへと目移りして、決して淡々ととは言えない日々ですが、
「書く」ということだけはコツコツ続けて、
いつか振り返った時にそこに道ができていればいいなあ。

淡々と毎日ご飯を作り、掃除をして、自分の暮らしを大切にしていれば、
いつかそこに、どっしりとした道が通っていればいいなあ。

そんなことを考えたお墓まいりでした。

 

明日から仕事始めの方もいらっしゃるのでしょうね。
みなさま、いい1日を。

 


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