「肯定からあなたの物語は始まる」を読みました。

盛大に落ち葉が広がる道をテクテクと歩いてきました。
最近では、家を出る頃は真っ暗。
空を見上げると星が光っていて、
家にたどり着く頃、ようやく東の空が明るくなってきます。
ドラマティックに変わる朝の風景を肌に感じるだけで元気になれそうです。

みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
私は取材&執筆で気を張り詰めた時期を過ごしております。

そんな中、「暮らしのおへそ vol40」でもご紹介した
医師の稲葉俊郎さんの新著「肯定からあなたの物語は始まる」(講談社)
を読みました。

もうタイトルからして素晴らしい!
私はペシミストなので、
ものごとをなかなか肯定できず、
だからこそ興味津々で読み始めました。

もう、稲葉さんはどうして、こんなにも素晴らしい文章を紡ぎ出すことが
できるのだろう?
こんなにも力強い言葉を差し出すことができるのだろう?
と、
ページを繰るごとに、そのひと言ひと言が胸の奥底までグサッと刺さったり、
暗闇を一筋の光が照らしてくれるようだったり、

あえてゆっくりゆっくりと、ページをめくりながら読みました。

コロナ禍で激務に追われながら
「医師としてもひとりの人間としても疲弊していた」
という稲葉さん。
そんなとき
「陰が極まろうとしたとき、私は腹をくくり、
良くも悪くも今この現実をYESと肯定的に受け入れた」
そうです。
「すると、私の中に異なった視座を生まれてきた」
そんな体験から
「自然界は常に変化の相にある。
雨が降ろうとも、雷が鳴ろうとも、嵐がやってこようとも、
一度はその現実をまるごと受け入れなければいけない。
否定的に受け止めてもものごとの実相は見えてこない」
と綴っていらっしゃいました。

そっか……。
否定的にものごとを見るって、
そのことから逃げている、避けている、ってことなんだな……。
そのことに、私は初めて気づかせていただいた気がします。

「ペシミスト」を演じて「あ〜、だめだ」「あ〜、不安だ」「あ〜、怖い」
とぶつぶつ言っているのは、
結局そこから逃げたかっただけだったのか……。

そんなわたしに対して、稲葉さんは
それを受け止め、視座を変えれば、
今見えている世界の裏側にある、本当のことを知ることができるはず、
と教えてくれます。

今までいろんなポジティブシンキングの本を読んだけれど、
いつも「わかちゃいるけど、できないんだよなあ〜」と
思ってきました。

でも、極めてロジカルに、でも人間の心を深く理解しているからこその言葉で
綴られた稲葉さんの言葉が、
すとんと胸に落ちました。

そして、本の中ではより具体的に、自分の人生を「肯定する」ためのヒントが散りばめられています。

その中で、なるほど〜と思ったことがあります。

簡単にできる自己治癒として、稲葉さんがあげられていたのが
呼吸、眠り、お風呂の3つ。

この中の「眠り」についての解説が素晴らしかった!

起きているときは、外部に意識が向かうので
「内部のいのちの居場所を忘れてしまうのだ。
(中略)起きているときは自分を見失っている時間であるとも言える」

「『その人がその人らしく』あるためには、立ち止まり、
目をつぶり、『眠る』ことがいのちの仕組みに内蔵されている。
普段の考えを逆にして
『今日はよい眠りのために1日を過ごそう』と考えてみてほしい。
いのちを中心にした生活を意識することが必要だ」

そっか。
眠るということは、外に向いている意識をシャットダウンし、
自分に向かうための時間なのか……。
なかなか「自分」を大事にできず
つい人の目を気にしてしまう私は、
この本を読んでから、夜ベッドに入る時間が楽しみで仕方がなくなりました。
さあ、私は私に出会いに行こう!って……。

「大事なことは、他人の頭で考えられた大きなことより、
自分の頭で考えた小さなことだ。
自分の頭で考える小さなことは、
自分の体で感じた小さな感覚から芽吹いてくるのだから」

宝物にしたくなる言葉がギュッと詰まった1冊でした。

肯定からあなたの物語は始まる
みなさま、ぜひ読んでみてください。

今日もいい1日を。

 

 


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